くノ一闘辱帖~野乃七海(ハリケンブルー)前編~
最強の戦士・シュリケンジャーが登場するまだ大分前の時、、
ハリケンジャーの3人は、いつも通り各々修行していた。
エネルギーに溢れる若い3人が修業するのはいつもの事だが、今日はいつもと様子が違っていた。
皆いつも以上に真剣に修業に取り掛かっていた。
実は先日、敵との激闘を繰り広げた。
かなりの持久戦で尚且つ大接戦を繰り広げていた。
そんな本格的な消耗戦を始めて経験したハリケンジャーは、案の定スタミナの使い方等闘い方に慣れた敵に徐々に押されていった。
負けるかも、と思った所で、ゴウライジャーが応援に来てくれた。
それからは徐々にだが形勢が逆転し、見事勝利を収める事ができた。
しかし、ハリケンジャーには課題の残った闘いだった。
何とか敵の大幹部を撃退したとはいえ、それはゴウライジャーの助けがあったためだ。
ハリケンジャーの3人だけだったら確実に負けていただろう。
自分達の無力さと敵の強力さを改めて実感し危機感が増した彼らは、今まで以上に特訓をした。
来る日も来る日もずっと修業に明け暮れ、館長も感心していた。
今日もやはり厳しい修行をしていて、夕刻にはもうくたくたで疲れ切っていた。
ハリケンジャーの紅一点、野乃七海もへとへとだった。
弱冠18才で小柄で細身ながら、敵との死闘を経験した彼女のあどけない顔からは、凛々しさが感じられる。
肩まで届くストレートの黒髪をなびかせ、今日も修業に明け暮れていた。
夕刻近くになっても、尚修業を頑張る七海。
七海(あたしのせいで、皆の足を引っ張る事だけはしたくないわ。)
3人の中でも一際実力が劣っている七海は、先の闘いで一番自分の非力さを思い知った。
やがて勝気な彼女は、強さを求めて人一倍努力しようと決心した。
…そして、日も暮れてきて、さすがに七海は体を休める。
七海「はあっ、、はあっ、、(もう鷹介達も帰ってる頃よね。さすがに今日はもうやめよ。)」
フラフラな足で、皆の所に戻ろうかと思っていた。
その時、目の前に見慣れた人影がした。
それは、ハリケンジャーをバックアップしてくれている、おぼろ博士だった。
七海「おぼろ博士。どうしてここに?」
いつもはこんな所に来るようなイメージが無いため、少し驚いた。
おぼろ博士は、いつになく真剣な表情で七海を見つめ、話しかける。
おぼろ「七海、大変や。ジャカンジャの連中がこの森の空間を歪ませて、あたしら事消そうとしてるんや!」
七海「な!? そ、そんな! けど、奴らの反応も気配も、、」
おぼろ「あたしらもたった今気付いたんや! 奴ら、あたしらに気付かれないように消すつもりやで!」
当然の疑問に素早く答えるおぼろ。
七海「ほ、本当に?」
いきなりの大事に、やはり今一ピンと来ない。
現に、今も妖しい気配等全く無いのだから…。
おぼろ「既に色んな所で影響が出始めている。あんたのハリケンジャイロも、通信ができなくなってるはずやで。」
慌ててハリケンジャイロを出して鷹介達に通信をしてみた。
だが、雑音だけが響き、何の反応も無かった。
この事で七海も完全におぼろの言う事を信じ、危機感が生まれる。
おぼろ「ウチのとこに帰ってきた鷹介と吼太にはもう行ってもらってる。案内するから、あんたも行くで!」
七海「うん、分かった!」
おぼろに案内されて森を歩く七海。
すると、ひと山越えたところで、前の麓の隅に小さいが妙なオーラが上がっているのが見えた。
七海「あれが…」
おぼろ「そう、あそこや。気を付けえ、敵が近くに潜んでいるかもしれん。」
七海「ええ、分かってるわ。後はあたし一人で行くわ、ありがとう!」
おぼろ「気を付けるんやで!」
七海「うん!」
足音を消して森を走っていたその時、マゲラッパが多数出てきて七海に襲いかかった。
七海「やっぱりジャカンジャの仕業。 はっ!」
マゲラッパの最初の攻撃をジャンプ一番でかわし、そのまま変身した。
彼女の体がピカッと光り、水色に光るピッチリとしたワンピーススーツとマスク、銀色に輝く網タイツを手足にまとったくノ一、ハリケンブルーが姿を現した。
構わず迫りくるマゲラッパを強烈な拳で倒し、素早く背中のハヤテ丸に手を伸ばす。
後は気持ちいいくらいあっさりとマゲラッパを倒していき、オーラの中心地まで走って行った。
七海「こ、、これは…?」
ただのオーラと言う感じではなかった。
何か変な、、異空間がそのオーラの向こうに広がる様な…
七海「何とかしないと…。そういえば、皆は?」
既に来ているはずの鷹介達がまだ来ていない事に気付いたその時、後ろに気配がした。
七海「誰!?」
素早く振り返り、ハヤテ丸を構えた。
七海「ご、、御前様?」
覚羅「とてつもない気…、かつて無い危機が起こりそう…。」
神秘的な雰囲気をまとい、この異変の脅威を感じて呟く覚羅。
七海「そんな、、どうすればいいんですか!?」
覚羅「今からそなたに守護の気を与える。こちらに来なさい。」
七海「御前様…、はい!」
目の前の異常過ぎるオーラと敬愛する覚羅の真剣な表情に、七海はすぐさま従い、覚羅の後に続く。
少し森を歩くと、印象の強い場所に辿り着いた。
そこは、かつて覚羅が封印されていた場所だった。
周りには結界の札が貼ってあり、特別な場所だという事が七海でも何となく分かる。
覚羅はゆっくりと七海に振り返り、その場に正座する。
七海も釣られて正座する。
覚羅「さて、、まずは面と小手を外しなさい。」
七海「はい。」
これも儀式の内なのだろうと、素直にマスクとグローブを外す。
銀光りする網タイツに覆われた細い腕が手首まで露わになり、白の薄いグローブが露わになり、
きれいな黒髪のあどけない少女の顔が現れた。
すると、覚羅は太い蔓を出して七海に近付く。
良く見ると蔓は、棘が生えていた。
覚羅「私の念を込めた守り蔓。お守りとして持っていなさい。」
そう言い、ハリケンブルーの腰のベルトの後ろに通した。
長さは50cmほどで、ベルトに掛り両端がだらんとスーツのお尻に当っていて、少し変な感じがした。
七海(少し変な気分だけど、御前様のお守りならしょうがないわね。)
健気で素直な彼女は、喜んで受け取った。
確かに、この棘蔓からは気を感じ、覚羅の念がこもっている事が分かる。
覚羅「これから儀式を始める。刀を外してあそこに置きなさい。」
結構遠目に置く事を指示され、多少不安がった七海だったが。
七海「わ、分かりました。」
信用している覚羅の指示で、これも儀式のためなのだろうと、素直に指示に従う。
七海「…」
覚羅「何をしている、早くここに座るのじゃ!」
七海「はっ、はい!」
闘いに大事なハヤテ丸を間合いの外に置き、不安がりながらも、覚羅に強めに言われ、慌てて元通り正座する。
不安げな表情で覚羅を見つめる。
七海「だ、大丈夫ですよね? 御前様。」
覚羅「当然じゃ。むん!」
そのまま胸の前に手を合わせ、力を込める。
そこから光を出したかと思うと、何か物体が出てきた。
まだ光が中々消えない為、七海からは良く見えないが、手のひらサイズの輪のような物がうっすらと見える。
覚羅「お主の喉元から気を送り込む。着衣の首の部分を外しなさい。」
不安はまだ少しあったが、覚羅の手から発する神々しい光に、七海は覚羅の事を信じ、言う通りにした。
首の部分のスーツを取り、首元から鎖骨部分まで輝く網タイツが露出した。
首筋は完全に生肌だった。
覚羅は、手の中にある物を隠す様に掌で覆いながら、正座する七海の周りをゆっくり歩き、
覚羅「目を瞑り、精神を統一するのじゃ。」
そう言い、七海に何も見せない状態にした。
七海(何をするのかしら…?)
目を瞑りながら、覚羅を信じて待つ七海。
ガチャリッ!
七海「…え?」
首に重厚で金属的な物が嵌る様な音と感触が、、
七海(首に、、何か締まってる…)
呆然と目を見開いて、恐る恐る首に手を当てると、、
七海「なっ…何よこれ!?」
それは、金属製の重厚な首輪だった。
首に首輪をされ混乱気味に覚羅を見るが、覚羅はその首輪にまた力を送る。
覚羅「むんっ!」
ぎゅっ!
七海「うぐぅ…っ!」
彼女の細い首にしっかりと嵌るそれはさらに縮んだ。
網タイツに食い込む様に締まり、苦しさを与える。
窒息する程ではない、言葉も喋れる。
しかし喋るたびに喉が、首にきつく締める首輪に当たる。
大声を出せばかなり苦しいだろう。
反射的に首輪を外そうと手を掛け引っ張る。
しかしどう足掻いても首輪は彼女の首にしっかりと締まり、ビクともしなかった。
七海「ぐっぅ…(おかしい、、絶対におかしいわ!)あ、、あなた、本当に御前様?」
身の危険を感じ、慌てて立ち上がろうとしたその時。
大勢の戦闘員が出てきて七海に迫る。
七海「なっ…!」
今まで気配を感じなかったため驚き、慌てて立ち上がり構える。
さっきまでの下忍ではなく中忍で、数も多い。
強力武器のハヤテ丸が無いと勝てる相手ではない。
七海(ハヤテ丸は…あ!)
既に中忍の一人に取られていた。
取り返そうにも、何人もの中忍が襲いかかり、それどころではない。
中忍が七海を囲い込み、容赦なく攻撃を繰り出す。
七海は、それを防ぐので精いっぱいだ。
防戦一方になった七海は、何とかジャンプでかわし体勢を立て直した。
呼吸を整えようとしたところで、喉に首輪が当り苦しい。
とても戦いにくかった。
七海(そうだ、、御前様は!?)
心配した七海だったが、何と覚羅は無事だった。
覚羅「ウフフ、、」
それどころか、妖しい笑みすら浮かべて、危機に陥った七海を愉しそうに眺めていた。
七海(やっぱり偽物だったのね! 許せない!)
とうとう七海は、必殺技水流破の構えに入る。
襲いかかる中忍をジャンプでかわし、自分を罠に嵌めた覚羅モドキに放った。
七海「水流破…っ!」
一瞬息が詰まった。
七海(くっ、、やはりきつい首輪をされてちゃ、大声を出しにくい。)
何とか水流破は出せた。
覚羅モドキに炸裂するかと思ったが、、
何か構えて呪文を唱えた覚羅モドキは、自分から水流破に人差し指と中指を差し出した。
すると、その指が光ったかと思ったら、水流破が指に吸い込まれていった。
七海「な!? そ、そんなっ…!」
必殺の水流破は、覚羅モドキの2本の指の前でパチンコ玉程度の大きさに凝縮してしまった。
そのエネルギーは健在で、パチンコ玉のままグルグルと回る。
覚羅「ありがとう七海ちゃん。いい道具が手に入ったわ。」
自慢の必殺技をあっさりと破られさらに奪われた事にショックだったが、
そのエネルギー玉をどうするのか、、不安でならなかった。
七海「あたしを、騙したのね…」
中忍に向かい構えたまま、覚羅のフリして騙したジャカンジャに怒る。
よりによって覚羅に変装したため、敬愛する覚羅様に騙された気分がして、精神的ショックも大きい七海だった。
覚羅「ウフフ、騙されたくらいでいちいち怒ってたら、立派なくノ一にはなれないわよ、お嬢さん。」
七海「く…っ。ところで、この首輪は何?」
覚羅「後で分かるわ。」
七海「はずしてよっ」
覚羅「はいと敵が言う通りにすると思う? おバカ娘さん。」
七海「っ…。あたしの水流破で、何をするつもり?」
覚羅「だーかーらー、敵がわざわざ教えるはず無いじゃないの。」
七海「…(ダメだわ、油断も隙もない…)」
訳が分からない七海は、何とか言葉のやり取りでヒントを得ようとしたが、覚羅モドキはそれを見抜き、自分の手の内を見られないよう、さらに七海をバカにするよう言葉巧みに七海の精神を削る。
イライラしてきた七海は、せめて周りの中忍に水流破を浴びせようと構えに入る。
だがそれを待ちわびていたように、覚羅モドキが言う。
覚羅「あら、また私に水流破をくれるの? 優しいのねえ、七海ちゃんて。」
七海「く…っ!(だめ、、水流破はもう使えない。。)」
使用しても、さっきのように覚羅に奪われるのが落ちだ。
どうしようかと慎重に辺りをうかがっていたところ、ふと目にハヤテ丸が映った。
七海(そうだ、、あたしにはハヤテ丸があるのよ。あれさえ取り戻せれば、水流破を凌ぐ技だって出せるわ!)
打開策を浮かべ希望を取り戻した七海。
しかしその七海の微妙な表情の変化を、覚羅モドキは見逃さなかった。
そして、ハヤテ丸を取り返そうとしている事も見抜いた。
覚羅「ウフフ、そう言えば何故中忍の気配に気付かせなかったか、それだけ教えてあげるわ。」
七海「…!」
動き出す前に貴重な事を言おうとするため、七海は動きだすタイミングを失ってしまった。
貴重な情報なので、聞かないわけにはいかない。
そんな心の内を覚羅モドキはニヤつきながら眺め、周りの結界の札に指をさす。
その札には、「隠」という文字が書かれていた。
覚羅「周りの岩に9枚のお札を貼って結界を作っているわ。これでその周りの気配を中の人間に絶対に悟らせないようにしているのよ、あたし以外のね。」
七海「…!」
覚羅「さらに、この場所は私が作り出した異空間でねえ。この結界を解けば、この岩場は一瞬にして倒壊するわ。」
そんな事が…こいつは一体何者だろう。
七海「あなた、、一体何者なの?」
覚羅「…ウフフ。」
ビリッ、、ビリッ、、
七海「あ…っ!」
周りの中忍が、結界の札を剥がし始めた。
この結界を解けば、この岩場は倒壊する。
身の危険を感じた七海は、慌てて中忍を止めようとするが、すぐさま他の多くの中忍が襲いかかり妨害する。
七海「く…っ!このおっ!…ぅ」
大声を出して力を込めようとしたが、喉が首輪に詰まり出来ない。
満足に力を込める事も首輪に封じ込まれてしまう。
声を極力出さずに格闘するしかない。
いちいち自分の行動を制限するこの重厚な首輪が忌々しかった。
中忍なのでかなり強く、多勢に無勢。
七海はどうする事も出来ず、9枚全ての札を剥がされてしまった。
その時、、まわりに稲妻が走ったと思ったら、今度は地響きがした。
七海「な、、何なの…!?」
慌てる間に、周りの岩が崩れてきた。
逃げ場を指示されていたのか、今まで七海を襲った中忍はキビキビと一定方向に逃げた。
慌てて後を追おうとした七海だったが、もう遅かった。
ドガガラララッ!!
首輪のせいで悲鳴を上げる事も出来ず、彼女は岩に飲み込まれた。
やがて、岩の倒壊が収まった。
七海「う…(収まった。)」
マスクを外された頭をガードし、体を丸めていた甲斐あって、ダメージは最小で済んだ。
足はもうフラフラだった。
そう言えば過酷な修行を一日こなした後だった。
そこを狙われたのだという事に、七海は戦慄した。
周到な計画に嵌められて、、自分はどうなるのだろう…。
ゆっくり腰を起して、何とか四つん這いになった七海。
もうハリケンジャーの超人的な力は半減している。
そこを敵に狙われたら…
覚羅「ウフフ、無事だったようね。」
七海「!!」
待ってましたという様に声をかける覚羅モドキ。
七海「御前さ、、いえ、ジャカンジャ!」
覚羅「その通り、私はジャカンジャ大幹部●●の妃よ。」
七海「えっ?」
驚いた。
大幹部●●といえば、先の闘いで大激戦を繰り広げ、ゴウライジャーと5人でやっと倒したジャカンジャだった。
この覚羅モドキは、その妻だったのだ。
七海(夫を殺された復讐と言う訳ね、、)
一瞬同情するが、敵に情けを掛けていたらいけない。
気を引き締め、攻撃しようと構える七海。
七海「そんなの、、ただの逆恨みじゃない! 侵略をしようとしてるあなた達にそんな事を言う資格なんてないわ!」
覚羅「へえ~、そう。」
七海「覚悟しなさい! うっ…」
飛びかかるため立ち上がろうとしたその時、股間に何か撫でられた様な感触に、身が凍る。
恐る恐る下を見ると、股間から刀がニュッと伸び、刃が内腿に正確に突き付けられていた。
何者かが後ろから股間を通して、刀を股間付近の内腿に突き付けている。
七海「…!!」
覚羅「覚悟するのは、あなたの方じゃなくて?」
顎筋にも、刀が突き付けられる。
七海「なっ! あ…」
少女が短く悲鳴を上げたのを皮切りに、後ろの首筋、乳房、お尻、ふくらはぎの裏、脇の下、、
股間を含め、7つの刀が四つん這い気味膝立ちの七海を突き付け、動きを完全に封じていた。
いつのまに、気配を消して忍び寄った中忍が七海の間合いの内側に入り、刀を突き付けたのだ。
気付いた頃には、完全に七海は動けなくなってしまった。
研ぎ澄まされたひんやりとした刃の感触が、彼女を凍りつかせる。
いつもなら、中忍くらいの気配なら察知できる。
しかし、猛特訓の疲弊に加え、異空間や首輪をされた事、さらには大幹部●●の妃だという覚羅モドキに狙われた事。
そんな衝撃的な事実に面食らって考え込んだ七海は、周りの確認を怠ってしまった。
覚羅「あなたはもう逃げられない。大人しくするのよ。」
七海「っ…!」
覚羅「さあ、ゆっくり立ちなさい。」
七海「…はあっ!」
素直に立ち上がろうとしたその時、七海は素早く一番近くの中忍に拳を浴びせた。
七海「(よし、この調子で、、)きゃあっ! あうっ」
股間に強く刀を押し付けられ、悲鳴を出す七海。
彼女が怯んだすきにふくらはぎを突き付けていた中忍が、刀の腹でふくらはぎの前を強く殴り、彼女をうつ伏せに転ばせた。
七海「うぐッ…、う…」
うつ伏せに転んだ七海を、中忍は再び刀を体中に突き付け、彼女の動きを封じた。
殴られた者もさすが中忍で、すぐに起き上がり、彼女に刀を突き付けた。
元通り7つの刀が体中に突き付けられるのを実感し身を凍らせる七海。
動けない七海を、覚羅モドキは愉しげにじっくりと、周りを歩きながら眺める。
覚羅「へえ、青のパンツかい。」
七海「…!」
岩場に飲み込まれたため、岩の一つにでも引っ掛かってミニスカートが捲れたのだ。
うつ伏せに転ばされたため、パンツのお尻が丸見えだった。
起きてすぐさま刀を突き付けられ動きを封じられたため、直しようが無かった。
唇を噛む七海に、覚羅はいやらしく言う。
覚羅「スーツを着ているのに意外ねえ。けど、ハリケンブルーらしいわ。男仲間も、鼻血を抑えるのに大変だったろうねえ。」
セクハラまがいの言動に、七海は恥ずかしくてたまらなかった。
いつもは戦闘の道着としての意識しか無かった。
だが性を意識した言動に、改めて考えるとこの格好はかなり煽情的なものだという事に気付き、女としての怯えが生じた。
その怯えが、彼女の戦士としての心を弱める。
七海の目の前に来た覚羅は、彼女を鑑賞しながら命じる。
覚羅「ゆっくり立ち上がって、大人しく両手を頭の後ろに組みなさい。」
立ち上がって腕を上げる動作のたびに、刀が彼女の動きを封じようと追いかけ突き付ける。
怯えながら彼女は、言われるまま立って両手を頭の後ろに組んだ。
覚羅「ウフフ、、」
大人しく立ち尽くす七海の腰を撫で、腰に掛けた武器を全て奪った。
覚羅「これであなたは丸腰ね、誇り高いくノ一さん。」
七海「ぐッ…!」
悔しがる七海だが、7人の中忍に急所をそれぞれ刀で突き付けられ、動く事も出来ずに頭の後ろで両手を組んだまま立ち尽くす。
股間や胸など女の急所に刀を突き付けられている事が、恐怖以上に屈辱や恥辱を彼女に与える。
覚羅「いい顔ね。」
マスクも外されたため、七海の屈辱が手に取るように敵に察知されるのも嫌だった。
満足げに覚羅モドキは、七海の脇に手を伸ばし、擦った。
胴着はノースリーブで、腕や脇は薄過ぎる網タイツしか着ていない。
衝撃には強い網タイツだが、愛撫などにはまるで頼りない薄いタイツでしかない。
いやらしい愛撫に、刀を突き付けられた七海は抵抗する事も出来ず、目を瞑り耐える。
そんな様子を堪能しながら覚羅モドキは、二の腕を優しく揉む。
薄過ぎる網タイツのせいで、プ二プ二と18才の若い肌の感触をありありと堪能させられてしまう。
七海「や、やめてよ…!」
覚羅「フフ、若いっていいわねえ。」
七海「ふんっ、あなたはおばさんだものね。」
覚羅「反抗的な所も可愛いわあ。」
挑発する七海だが、覚羅モドキはまるで意に介さず、そればかりか子供の反抗のように嘲け返す。
覚羅「これからこんな小生意気なお嬢ちゃんをひいひい言わせてやるかと思うと、ワクワクしちゃう♪」
ゾクっとする七海。
一体何をするのか…
すると覚羅モドキは、さっき吸収した水流破の凝縮球を指から二つ出した。
覚羅「イキのいいエネルギー…まるで七海ちゃんみたい。」
七海「な、、何を…」
慄く七海に、覚羅モドキは練りチューブを取り出す。
見せつけるように、覚羅はチューブのラベルを七海の目の前に運ぶ。
そこには、「女狂淫媚液」と書いてあった。
それで充分、そのチューブの効果が七海には伝わった。
女を狂わす媚薬…それを自分に塗り込まれるのだ。
七海「い、いやっ、、何するつもりよ…ひ!」
中忍「動くな!」
覚羅「ウフフ」
慌てて動こうとした七海に7つの刀が一斉に突き付ける。
どうする事も出来ず悔しがる七海を、覚羅が嘲笑し、七海の悔しさを倍増する。
七海(くっ、、いちいち癇に障る…!)
覚羅は練りチューブを押すと、白色のクリームが出てきた。
覚羅「ウフフ、楽しみだわあ。」
七海「っ…」
何とそれを、水流破の凝縮玉に差したのだ。
水の玉に白色のクリームが混ざる。
さらに覚羅はチューブを押し、大量のクリームを凝縮玉に挿入した。
七海「っ…!」
それを、もう一つの凝縮玉にも施すと、水の玉2つは完全に真っ白な球になったのだ。
どれだけ大量の媚薬を流し込まれたか良く分かる。
覚羅「さらにこれを、こうして…」
次に覚羅は、太めの筆のような表面をした皮を取り出すと、小さな凝縮玉を包み封をした。
ちょうど、小さなウニのようなものだろうか、棘は筆並みに柔らかいが。
七海「な、、何なの?」
凝縮玉をそんな感じに装飾した覚羅の真意を、七海にはさっぱり分からない。
だが気持ち悪い事にそのウニは、ピョコピョコと弱めだが不規則に多方向に回転していた。
これは水流破のエネルギーのためだ。
覚羅「ホント、イキがいいわあ。ねえ、七海ちゃん。」
七海「あ、あなた、一体何を、、きゃ!」
言い終わる前に覚羅が素早く七海のスカートを捲る。
思わず避けようとするが、中忍の刀がそれを許さない。
中忍「大人しくするんだ!」
七海「うぅ…」
その瞬間、周りの中忍が強く刀を彼女に押し付けたため、抵抗の仕様もなく怯えながら耐える。
スカート越しに少女の震えが伝わる。
覚羅はそんな七海を愛しむ様にゆっくりとスカートを捲る。
そして、剥き出しになった青いパンツの感触を楽しむ様に撫でる。
我慢していた七海だったが、いやらしい指使いが恥丘に集中すると、彼女の震えが大きくなり悲鳴を出す。
七海「いややめて! き、きゃあ!」
その瞬間、覚羅はパンツの裾を捲り、その中にウニの一つを入れた。
そしてパンツを元通りにし蓋をした。
七海「うっ…!」
すると、股間を直に撫でられるような刺激に、七海はビクンとした。
ような、ではない、実際に股間を撫でられているのだ。
薄い網タイツだけ隔てた股間に、不規則に動く凝縮玉を包んだ筆突起によって。
網タイツでは、そういった刺激に対しては防御が全く働かない。
そうなっては、元々頼りない薄過ぎる網タイツなため、感触がリアルに生肌に伝わってしまう。
覚羅「驚いた? 気持いいでしょう? あなたの強力な必殺技の力のおかげで、ローターみたいにあなたの股間を蝕むのよ。エネルギーが尽きるまで動き続けるわ。そんな小さな玉に、強力な敵を一斉に倒せる膨大なエネルギーを凝縮したんですもの。いつまで動くかしらねえ。」
七海「ああ、、そんなぁ…」
水流破の膨大なエネルギーは、七海が最も良く分かっている。
ほぼ1日中動き続けるだろう。
自分のエネルギーが、自分を弄んでいるのだ。
七海には屈辱で仕方ない。
さらにリアルに恐怖を感じる。
このままでは絶対にやばい!
何とかしないと…だが股間をウニに蝕まれ、もう足が崩れそうだ。
耐えきれず、とうとう膝を落とす七海。
一瞬、中忍の刀から解放された。
チャンスだとハッとした七海。
七海「はあっ!」
中忍「ぐはあ…っ」
元通り刀を突き付けられる前に素早く中忍を蹴散らし間合いの外に脱した。
股間を直に撫でるようなリアルなウニの感触が気持ち悪い。
しかし、覚羅の事は見逃してしまっていた。
七海が脱した瞬間、覚羅モドキは素早く七海の後ろに回り込んでいた。
さらに、もう一つのウニを構え、彼女のスカートを捲り上げられたお尻のパンツを捲る。
七海「いやあっ!」
恐怖と恥辱から、慌ててそこから脱してスカートの裾を直そうとするが、
ギュルルッ、ビシイッ!
後ろに回した両手首に、素早く何かが巻き付いた。
七海「えっ、、な!?」
後ろの腰を振り返った七海は目を見開いて驚愕した。
何と、覚羅モドキによって腰のベルトに付けられた蔓が、彼女の後ろ手にきつく巻き付き締め上げていたのだ。
七海「く、くそっ! うっ、、いつ…っ」
さらに蔓には棘が生えていたため、もがこうと後ろ手を動かすたびに、細い手首に棘が食い込む。
幸い網タイツの防御のおかげで、棘が肌に刺さる事は無い。
しかし覚羅モドキの妖気が込められた蔓の締め付ける力は強く、痛みは伝わってしまう。
いくらもがいてもビクともしなかった。
混乱しそうな頭を振り、何とか後ろの覚羅モドキに振り返ろうとしたその時。
ドカッ!
七海「あうっ!」
既に接近していた覚羅モドキにお尻を強く蹴られ、七海はその場にうつ伏せに倒された。
すかさず立ち上がろうとした七海だったが、後ろ手に縛られた状態のため、お尻をまず起こさなければならない。
屈辱ながらもお尻を起こしたその時、覚羅モドキがそっとだが素早くお尻のパンツの裾を捲り、もう一つのウニ玉を押し込んだ。
七海「ひっ、ひやあ!」
お尻の菊座に正確にウニ玉を押し込まれ、ピョコピョコと動き菊座やお尻の谷をウニに撫でつけられる感触に、七海は竦み上がった。
七海「う、、ああ…」
立ち上がろうとした七海は、その刺激に再び腰を落としてしまう。
取り出そうにも、両手は縛られ封じられて使えないし、体を振りまわしても、パンツから落ちるはずはなく逆に刺激を増幅するだけだった。
覚羅「ウフフ、そのピッチリし過ぎる刺激的な装束には、お似合いの責め具よ。」
そう、このあまりにもピッチリし過ぎるシノビスーツのせいで、パンツがピッチリとウニを急所に固定し、決して外せないようにされてしまったのだ。
ピッチリし過ぎだが破れないように丈夫な素材で作ってあるため、石や木に擦りつけようがどうあがいても絶対に破れず、パンツの中からウニを取り出せないのだ。
七海「あっ、、くうっ(ダメ、、こんなの、どうしようもないわ。。)」
股間とお尻のダブル愛撫を喰らい、苦しげな顔を浮かべてもがく七海だが、やはり地面に擦りつけてもどうする事も出来ない。
後ろ手の蔓も絶対にほどけないばかりか、もがくたびに棘が痛くてしょうがない。
そんな七海の哀れな様子を満足げに眺める覚羅モドキ。
覚羅「あはははっ!情けないわあ。ハリケンジャーのくノ一のくせに、こんなに弱っちいなんてねぇ。」
地面で悶える七海を見下ろし、いや見下しながら嘲る。
七海「くっ…!(悔しい! けど、あたしじゃとても敵う相手ではない。。)」
前もって計画を立てていたにしろ、どんな局面でもことごとく七海の裏をかき、余裕綽々で弄び追いつめていった。
今では首輪、棘蔓による後ろ手縛り、股間とお尻のウニ愛撫。
身動きが取れないどころか、苦しさに悶え続ける、危機的状況に陥れられてしまった。。
冷静に考えて、この女に敵う要素が一つも見つからないのだ。
だが、ここで挫けるわけにはいかない。
この世界のため、ハリケンジャーのため、、そういえば!
七海はハッとして思わず聞いた。
七海「他のハリケンジャーはどうしたの!?」
すると覚羅モドキは嘲笑した。
覚羅「おほほっ、まだ言ってるのかい? あの博士もあたしの変装だよ。」
七海「くっ、、(やっぱり…)」
嵌められた事が分かってから、薄々そうではないかと思ったが、やはり博士も変装だったのだ。
騙された。
許せない、、という怒りが溜まってきた。
そんな七海の勝気をもちろん見抜いている覚羅モドキが言葉を続ける。
覚羅「あの二人には手を出していないよ。いくらあたしが幹部クラスでも、三人ではちょっと分が悪いからねえ。けど、一人なら確実に勝てる。そこで、一番弱くて嬲り甲斐のあるお嬢さんを選んだのよ。」
七海「っ…それを聞いて安心したわ。あの二人なら、あんたみたいなのに負けないもの。」
覚羅の嘲りにムッとしながらも、仲間が無事な事にホッとして勝気に言葉を返す。
七海(それに、もう日が暮れてるのにあたしが戻らない事に、二人とも警戒しているに違いないわ。ここで一人になる人たちじゃない。)
もう日は暮れている時間。
確実に仲間は異変に気付いているだろう。
ここで時間を稼げば、仲間が助けに来てくれる。
だが覚羅モドキは。
覚羅「仲間が助けにねえ、、みぃんな捕まっちゃうんじゃない? あんたが私に捕まったみたいにさ。」
ムッとした七海はすぐさま反論した。
七海「仲間を舐めないで! それに、あたしもまだ捕まったわけじゃないわ!」
覚羅「おほほほっ! そんな恰好で何言ってんの!? 後ろ手に縛られて、卑猥な首輪もされて、パンツの中には責め具まで施されて悶えてんじゃない、あんたの必殺技でねえ。」
七海「決めつけないでよ。」
確かに弱って悶えている七海だが、まだ何かを狙っているような目だ。
やはり気付いている覚羅モドキは、七海に悟られぬよう調子に乗っているフリをする。
覚羅(こんなひどい事されてまだ諦めないなんて、さすがハリケンジャーね。普通の女の子なら、もう泣いて詫びをする所なのに、、苛めがいのある子だわ。)
ダメージと疲れとウニの刺激で、足はもうガクガクしていたが、それでも目は死んでいなかった。
覚羅「いい目ね、、諦めない健気で一途な可愛いくノ一を虐めるのを考えると興奮するわ。」
七海「っ…」
その言葉に恐れ慄きながらも、健気に我慢して相手の隙をうかがった。
仲間が来る時間稼ぎのためでもある。
しかし覚羅モドキはそんな暇を与えなかった。
覚羅「これからあなたを私たちの基地に連行するわ。さて、どうやって逃げるのかしらねえ。」
合図すると、中忍が七海に迫る。
七海を捕まえるためだろう。
20人はいる、、今の状態ではとても蹴散らす事なんてできない。
考えている間に、中忍は悠々と迫る。
もう時間稼ぎ等と言ってられない。
七海「はっ!」
すると、七海の周りの木の葉が舞い、彼女の周りを包んだ。
周りの中忍は驚いた。
覚羅「相手は縛り上げられて戦えない娘よ。怯むな、ゆけ!」
合図と共に中忍が迫るが、そこに七海の姿は無かった。
忍法・木の葉返しだった。
木の葉返しだったら、両手を封じられてても使えるのだ。
覚羅「なるほど。真っ向勝負では敵わぬとみて、目を暗まし逃げるか。やるじゃないの。」
以外にも覚羅モドキは焦ることなく冷静に分析する。
さらに、妖しくニヤついた。
覚羅「だが、パンツにウニを挿入されている以上、遠くへは行けまい。気配も簡単に消せまい。追うのよ!」
中忍に少女の居場所を指示し、追わせた。
七海は木の葉返しのすぐ後、その場から走って逃げた。
気のせいか、体に気だるさが感じる様な。
木から木へ飛び移り、何とか敵が見えないところまで距離を取った。
しかしすぐに追いつかれるだろう。
七海「う、、くうっ…!」
気配を消そうにも、パンツの中のウニが邪魔をして、集中力がかき乱される。
何とか気配を抑えているが、覚羅クラスの実力者には、すぐにバレテしまうだろう。
まして中忍に居場所を知らせて追わせでもしたら。
数が多い中忍相手では、見つかったらただじゃ済まない。
何とか隠れようと思ったその時。
シュルル…
七海「え?」
腰に何かが巻き付いた感触がした。
見てみると、それは覚羅モドキに施された棘蔓だった。
七海「なっ、、これは!」
何と後ろ手を縛っていただけだった棘蔓が伸び、彼女の腰を一周し、脇まで巻き付いたのだ。
七海「どういう事、、まさかこれ、植物みたいに生きて成長するの? それも急激に。。」
驚いていた時、人の気配がした。
一人や二人じゃない、大勢で…、しかも気配を消している、タダものじゃない。
七海(中忍が追いついてきている、、隠れないと。)
何とか気配を消して隠れようとするが、足を動かすたびにウニが股間に擦れる。
動かさなくても時折彼女の水流破のエネルギーによって不規則に動いているのだが。
いつも動いているわけではないと安心したいところであるが、
この不規則な動き方が、彼女の集中力をかき乱し、刺激に対する耐性を付けられないようにしていた。
敵から身を隠したい時にはとても憎らしい屈辱的な責め具なのだ。
草陰に身を隠して、歯を噛み締めてウニの刺激に健気に耐えていた七海。
当たり前だ、捕まったら終わりなのだ。
捕まったら恐らく七海を人質に残りの二人をも捕まえる。
絶対に捕まるわけにはいかない。
そう思い身を震わすことさえ我慢して隠れていた七海だったが。
中忍「いたぞー!」
一斉に中忍が、潜んでいた七海に迫る。
七海「なっ! ど、どうして!?」
ちゃんと気配を消して隠れていた。
覚羅モドキならいざ知らず、中忍程度には見つからないはずなのに。
しかし中忍が迫っているのは現実だ。
慄きながらも、七海は木の上に跳ぶ。
ハリケンジャーの力なら、一足飛びで木の上に跳ぶ事も可能なのだ。
だがその時。
シュル…
また棘蔓が延び、お臍の辺りまで巻き付いてきた。
さらに、さっきの気だるさがまた体を襲う。
七海「ま、、まさか、これ…ぅわっ」
考えている隙に、中忍が迫り攻撃してきた。
中忍の攻撃は早く重く、さらに連携攻撃もできるため、今の七海ではとても敵わない。
すぐに防戦一方になる。
というか、後ろ手に括られた今の七海では攻撃ができないのだが。
足で攻撃しようにも、パンツのウニが邪魔をして中々できない。
仕方なく、再び木の葉返しで目暗ましをした。
再び消えた七海。
中忍「くそっ! あの小娘え!」
覚羅「慌てる事はないさ。娘はあの方向に逃げた。追いなさい。」
中忍「はっ!」
指示通り、中忍は一定方向に走る。
再び物陰に隠れた七海。
シュ、シュルルル…
七海「う…っ」
また棘蔓が体を這いまわる感触。
目を落とすと、棘蔓がまた延びて、彼女の胴体を後ろ手の腕ごと巻き付いたのだ。
蔓は胸下まで達していた。
締め付けと棘の痛みに慄きながら、七海は気付いた。
七海「やっぱり、、ハリケンジャーの力を使うごとに、力を吸い取って成長してるんだわ。」
覚羅「その通りよ。」
七海「! きゃっ、んぐ…」
いつの間に迫っていた覚羅モドキが耳元に囁いてきて、驚いて声を上げようとしたらいきなり口を塞がれ、逃げようとする前に胴に腕を回され、逃げる事が出来ないようにされた。
振りほどこうにも、力が強い上に、後ろ手に縛られていてはそれも出来ない。
それをいい事に、覚羅モドキは少女の耳元に口を寄せ、口付けしたり舐めたりしてくる。
七海「うっ、、ん…!」
たまらず振りほどこうとしても無駄だった。
覚羅「静かにしないと、中忍に見つかるわよう。」
七海「!!!」
この女がけしかけたくせに、そんな言い草があるだろうか。
しかし動く事ができない。
これ以上のハリケンジャーの力を使うのはかなり危険だ。
今は大人しくしているのが一番だと思った。
何か危ない事が起こったら、最終手段として力を使う事にした。
その七海の胸の内を見抜いた覚羅モドキは、やはり余計に挑発してくるようなことはしない。
ただねちっこく七海を甚振る。
七海を捕まえ耳元を舐りながら、覚羅モドキは囁く。
覚羅「そう、、いい子ね、大人しくしてなさい。フフ。さっき、あなたに施した責め具の説明不足だったから、ここで話してあげるわ。」
七海(そんな事…!)
覚羅「知っておいた方がいいわよ、あなたのためにも。でないととんでもない事になるわよ。」
ぴくっと反応した七海。
七海(ど、、どういう事? 一体、何をされるっていうの?)
完全に大人しくなった七海。
その隙に覚羅モドキはニヤリと笑い、彼女を捕まえたまま一足飛びで草陰から飛び出した。
七海「なあっ!?」
完全に油断した隙を狙われ、中忍の目の前に差し出されてしまった。
覚羅「おバカな子。あたしも中忍と同じ敵なのに、、フフ。」
七海「く、そおっ…!」
もうなりふり構ってられない。
中忍の一人に攻撃をした時、側に小川があった。
自分の様子が写っていて、何気なく見た。
七海「…!!」
すると、小川に写った首輪の卑猥さに思わず悲鳴が上がりそうになった。
何と首輪には、喉の中央部に大きくドクロのマークが刻まれており、さらに「淫」という文字がその部分以外の首周りに大きく何文字も刻まれていた。
しかも暗闇の中その文字とマークは光っていた。
これなら隠れようがどこにいても見つかってしまう。
どう見ても被着者が淫乱な奴隷にしか見えない、滑稽な姿だった。
七海「酷い、、こんな物を、あたしの首に…」
ショックを受けていた時、いつの間に間合いに入ってきた中忍が一斉に攻撃してきた。
避けられない、、力を使うしかない!
七海「はあっ!」
一足飛びで木の上に逃れた七海。だが、
シュル…
七海「くうっ!」
棘蔓がまた延び、胸下から背中に巻き付いた。
もちろん、それだけで中忍を振り切れるはずなど無く、木の葉返しを使わざるを得なかった。
再び敵たちから七海は消えた。
覚羅「そろそろお仲間も追い付くかもしれない。早くさらわないとねえ。」
女の眼の色が変わった。
七海「はあっ、、はあっ、、はあっ、、、ぐっ、、うあ!」
スーツでの技をを使った事により、棘蔓が大きく伸び、とうとう胸上にまで棘蔓が達し、胸縄を施されてしまった。
それだけでなく、胸の谷間にも棘蔓が巻き締め、胸を縊りだす様な厳しい緊縛を施されてしまった。
柔らかい胸の上下にスーツ越しとはいえきつく胸縄を、棘付きで施されてしまった。
痛み・苦しみもさっきまでより強い。
しかもこれらは全て一本の蔓で施されているので、後ろ手を動かすだけで、全身の緊縛に連動してしまうのだ。
七海(だ、ダメ、、とてもほどけない!)
さらに、体の気だるさも強くなり、かなり力を吸い取られた事が分かる。
中忍どころか下忍2,3人に敵うかどうか…そのくらいまで弱ってしまっている。
絶望感までにじみ出てきた七海に、敵は容赦なく迫ってくる。
いっそのこと、足だけで戦うか?
いや、足を動かすだけでパンツの中に潜んでいるウニの刺激に腰が抜けそうなのだ。
しかも時折、ねちっこく回転運動するのだ。
足蹴りなんて動作をしたら、とたんに力が抜けてしまう。
しかも、棘蔓に寄生されて大分力を吸い出され、下忍にさえ敵うかどうかなのに、中忍を撃退などもう出来ない。
逃げるしかない。
七海は縛られたまま、木から木へと飛び移りながら逃げた。
七海「ああっ、、ふわぁ…!」
下半身のウニは容赦なく彼女に刺激を与えてくる。
時折喘ぎながら飛び、パンツはもうシミだらけである。
いつ足が縺れて倒れてもおかしくない状況下、戦士としての精神力で七海は耐えた。
しかし中忍の足にはもう敵わなくなっていて、追いつかれていた。
だが中忍は彼女に襲いかかる事はせず、一定の距離で彼女を囲い込み、追いかけていた。
まるで彼女をある方向へと導くように。
しかし股間の刺激に耐えるので精いっぱいの七海は、そんな事に気付く余裕など無かった。
導かれるまま、オーラのある所まで誘われた。
七海「あっ、、これは!」
オーラの目の前まで来たところで、七海は漸く罠にかかった事に気付いた。
七海「し、、しまった…!」
そんな七海に中忍が襲いかかる。
七海「くっ、、仕方ない!」
すぐに木の葉返しを使い、また敵から消えた。
覚羅「あらあら、まだ逃げる力が残ってたのねえ。」
さすがに焦ってきた中忍たち。
中忍「これ以上はやばいですよ。早く捕まえないとハリケンジャーが助けに…」
覚羅「ウフフッ、、チェックメイト…ね。」
中忍「??」
意味ありげな言動だった。
中忍には良く分かっていなかったが。
木の上で隠れていた七海。
息も絶え絶えの状態で、棘蔓の緊縛を恐れて身を固まらせていた。
しかし、棘蔓は伸びなかった。
七海は、もう力の吸収の限界に来たのでは?と希望を持った。
その希望を元気に変え、何とか逃げようと辺りを伺った。
その時だった。
ピト、、シュ、シュル…
七海「!!」
股間に棘蔓が触れる感触…
まさか、今度は腰から下に伸びるというのか?
しまった…七海は戦慄した。
ずっと後ろ手に縛られていたため、スカートは捲れっぱなしで直せなかったのだ。
そこに棘蔓で締め付けられたら…
七海「あ、、や…!」
しかし、棘蔓は無情にゆっくり伸びて彼女の股間に這っていく。
キュ、ギュウッ!
七海「ふわああっ!!がっ…」
棘蔓が股間に股縄をきつく施し、あまりの痛みに大きく悲鳴を上げた。
大声を出したために、きつくしまった首輪が喉に当たり、咽た。
そのまま、木から力無く落ちた。
ドサッ!
中忍「おお、本当だ。探すまでも無かったぜ。」
覚羅「だから言ったでしょう? 闇雲に追うだけじゃダメなのよ。」
そばには既に敵が待ち構えており、地面に転がる七海の雁字搦めに縛り上げられた様子を眺めていた。
逃げても無駄だった、罠だったのだ。
余裕しゃくしゃくに自分を追い詰めて苦しめて愉しむ敵に頭にきて、縛り上げられながらも吠える。
七海「こ、、この変態忍者! う、あああっ!」
やはり股間の棘が痛い。
これではもう立ち上がれない。
覚羅「弱いくせに良く吠えるお嬢ちゃんだ事。」
七海「う、うるさい!」
覚羅「少し煎摺ってあげないと。むん!」
再び手に力を込めて、七海の体に向かい気を流し込んだ。
七海「な、何よ、、やめてよ!」
覚羅「ウフフ。」
怯える七海を愉しみながら、気を送って眺める覚羅。
すると、
ギュウウウッ!!
七海「あっ…っ…っ!!!」
あまりの痛みに声も出せなかった。
なんと彼女の上半身と股間を緊縛していた棘蔓が、もっと強く締め上げた、いや吸いついてきたのだ。
蔓は平面のうどんみたいな形になり、そのままくの字に曲がって彼女の体を挟み込み、そのまま吸う様に締めてくる。
七海にも何が起こってるか良く分かる。
エネルギーを吸われているのだ。
蔓全体で体を吸われている。
特に厳しく締められた胸と股間は、吸われる刺激がとんでもない。
七海「はあっ、、うわぁっ…!」
チュウウ~ッ!
そして、蔓の一部が急速に変形していった。
七海「きゃあっ、、何よこれ!?」
なんと蔓からきれいな花が何厘も咲いてきたのだ。
ピンクのあまりにきれいで鮮やかな花だ。
だがそれが逆に、七海の被虐心と屈辱を高めてしまう。
覚羅「フフ、無様ね。ハリケンブルー。」
七海「っ…!!(何て非道な…このままじゃ、、こうなったら最後の賭けよ。)」
さっき覚羅に武器を全て奪われたかに見えたが、実はまだ最後の武器が残っていた。
それは、小型爆弾だ。
爆弾を腰の後ろに隠し持っていたのだ。
くノ一として、後ろ手に縛られてても最後の手段として使えるように、敵に見つからないように隠し持っていたのだ。
しかしこれを使ったら最後、本当に武器が無くなってしまう。
今までも、ピンチに陥ってもなるべく使わないようにしていた。
しかしもうこれ以上のピンチは無い。
覚悟を決め、七海は使用を決意した。
七海「ぐああっ! く、ううっ!」
棘蔓の締め上げと吸引の刺激に耐えながら、立ち上がり逃げようとした。
覚羅「ほう。」
さらに、足を振って走り始めた。
覚羅「何て娘だい。追え、逃がすな!」
中忍が逃げる七海を追う。
そして、七海が覚羅のそばに近付く。
だが中忍も七海を囲い込んだ。その時、
覚羅「はっ、、まずい!」
ドッゴーーンッ!
辺り一面爆発し、中忍は半数近くがやられた。
もう七海の姿は無かった。
どこかに隠れただろう。
何とかまた逃げる事ができた。
七海「はあっ、、はあっ、、」
爆弾のおかげで、体を緊縛していた棘蔓も弾け飛んだ。
緊縛から解放され、一息ついた七海。
あまりに疲弊し過ぎていた。
七海「う、、はぁッ…!」
パンツの中のウニの刺激が酷い。
しかもさっきよりもひどくなっている様な気がする。
手が自由になった七海は、慌ててパンツから取り出そうとパンツの中を見て、驚いた。
中はグチョグチョになっていた。
さらにベトベトと白い粘液が大量に付いていた。
七海「な、、何よ、、これ…」
ウニを取り出して、さらに驚いた。
ウニの中の液体は、もうほとんど無くなっていた。
というより、全て外に流れ出たみたいな感じだ。
七海「まさか、この白い粘液が、全部…?」
ウニは回転運動して七海を嬲るだけでなく、運動と共に玉の中の粘液を外に飛び散らして、股間とお尻に染み込ませていたのだ。
この時七海は、凝縮玉の中に大量の媚薬を流し込まれた事を思い出した。
あの大量の媚薬が全て、彼女の急所に染み込んでしまったのだ。
それに気付いた七海は恐れ慄いた。
股間とお尻に疼きが出てきた。
七海「このままじゃ、狂ってしまうわ。変身を解かないと!」
変身を解こうとハリケンジャイロを操作した。
しかし、何も起きなかった。
七海「え? ど、どういう事?」
変身が解けなくなってしまった。
覚羅「無駄よ、あなたはもう変身が解けないわ。」
慌てて振り返る七海。
そこには、10人程の中忍を引き連れた覚羅モドキが立っていた。
へとへとな体を振って立ち上がる七海。
もう急所の刺激に苦しまれる事は無いが、パンツごと急所を濡らす粘液が気持ち悪い。
早く変身を解きたいが、敵を目の前にそれも出来ない。
倒そうにも、さっきの棘蔓にハリケンジャーとしての力をほぼ全て奪われ、それも不可能だろう。
七海「変身が解けない、て…どういう事なの?」
とにかく話を聞いてみる事にした。
覚羅「ウフフ、あなたの首輪、それは変身解除不能システムも備わっているの。首輪は絶対に外せないし、どうする?」
七海「くっ!(そんなっ…)」
さらに驚くべき事を淡々と話す覚羅。
覚羅「さらに、あなたの女の園を濡らしている媚薬は、スーツを浸透してあなたの生肌に浸透しているわ。あなたの水流破のエネルギー分の力でね。
七海「なっ! そんなバカな事あるわけが…」
覚羅「スーツの力でも絶対に抑える事は出来ないわよ。水流破の威力は、あなたが一番良く分かっているわよねえ。」
七海「!!?」
七海は言葉を失った。
スーツの防御をも打ち砕ける水流破の力…、確かに容易にスーツを浸透するだろう。
自分の必殺技を、こんな形で悪用されるとは。
まさに自分の水流破が、自分を苦しめている形となってしまったのだ。
たまらず逃げた七海だったが、敵は冷静に追い、七海を追い詰めようとする。
再びオーラの前に誘導された七海。
やはり何か狙いがあるのだ。
このオーラを使って何をするつもりかは知らないが、罠があると分かった以上、掛るわけにはいかない。
七海は沸き上がる恐怖を堪えて、冷静さを保とうとする。
しかし、こうしている間にも媚薬はどんどん生肌に浸透している。
肌を浸透している感触が、正に肌身に沁みるのだ。
気持ち悪くて仕方ない。
覚羅「かかれ!」
合図とともに、中忍が襲いかかった。
ジャンプ一番でかわし距離を取り、敵を倒そうと構えたその時。
シュル、、シュルルルッ! ビシイッ!
七海「うわあっ! なっ…」
何と再び手首を後ろ手に腰の位置で縛られてしまった。
腰の後ろから鞭のように蔓が出てきたと思ったら、両手首に巻き付き引き込み、腰の後ろで手首を縛り上げた。
再び七海は、捕虜となってしまった。
覚羅「おやおや、、これは思わぬ収穫だったわ。」
さっきまでの恐怖がよみがえる。
全身を縛られ、股間を絞められ、体中吸われ…
しかし今度の蔓は棘があったが、何か違う感じがした。
覚羅「爆発する寸前、あなたのエネルギーを吸いつくした蔓が種を産んでいたのね。安心をし。それは全身を縛り上げるタイプではないから。フフ、ただ自力では絶対にほどけない拘束力は前以上だけどねえ。」
七海「くそ…っ」
今度の蔓は、陵辱作用はなく純粋な拘束専門の蔓らしい。
だが七海にしてみればどっちも同じくらい嫌なものだ。
そうこうしてる間に、中忍が襲いかかる。
避けて逃げるが、中忍は連携で彼女を囲い込み、一定方向以外逃げられなくしている。
オーラの側に誘い込まれ、ジャンプ一番で避けようとしたその時、
覚羅「行きなさい。」
七海「ひっ…!」
いつの間にか真後ろに接近していた覚羅に体を抱きつかれた。
覚羅「バイバイ」
七海「きッ、、きゃああっ…!」
耳元で囁かれるままオーラの向こうに投げ飛ばされた。
オーラの向こう側に、七海の姿は消えてしまった。
覚羅「フフ、次の準備をしなきゃねえ。存分に小娘ちゃんを煎摺ってあげるわ。」
愉しげにそう言うと、周りの中忍に何やら指示をした。
そしてしばらくして、ジャカンジャの連中は各々移動して消えていった。
七海を追い詰めるために…
すぐさまオーラは消え、森は元通り自然状態に戻った。
後もう5分持ちこたえれば、ハリケンジャーの二人が駆け付けていたのだが。
5分後、鷹介達が駆け付けた頃には、もう何も無い、夜の静かな森だけが残された。
《続》