革新派の恐怖~楼山早輝・須塔美羽(ゴーオンヒロイン)後編~
美羽がキャンピングカーから出発し、敵の指定された場所に予備調査に向かっている。
その頃、基地では…
早輝「んん~っ、んぅ~。」
縛られて吊るされた格好はそのままだが、口にダクトテープが覆うように貼り付けられていた。
そのせいで、少女は言葉を発する事はおろか、小さなくぐもった声を出すのが精いっぱいだった。
しかも、すぐ後ろには牢屋に入った化け物が、まるで餌を求めるように呻いて鉄柱を掴んでいた。
気のせいか、さっきより腕が前に出てきている様な…
化け物「うがあーーっ!」
早輝「んぅっ!」
化け物が、目の前に吊るされた早輝に向かい吠えて手を伸ばす。
気のせいではない。
確かにさっきは鉄柱より前に手を伸ばせなかったはずなのに、今では少しだけ伸びている。
結界の力が弱まっているのか…。
リバリ「フフフ、こいつらの妖気がどんどん高まってきてるな。あと一息だ。」
早輝「っ…!!」
どうやら化け物の妖気が高まって結界が効かなくなっているのだ。
その内、結界を破って牢屋から出てくるのでは…そうしたら、自分に襲いかかって…
早輝の震えが大きくなる。
恐怖のあまり何とかこの場から脱出しようと縛られた手首をもがいたが、ギッチリと縛られている。
少女は二の腕を広げて脇を晒した状態を続けなくてはならない。
ノースリーヴのため二の腕と脇の下が剥き出しのため、敵の視線がまざまざと感じて気持ち悪い。
特に、子供の視線があからさまだったのだ。
早輝(子供のくせに、なんていやらしいの!)
そう思っていた時。
リバリ「フフ、そろそろ試してみるか。」
子供「あっ、じゃあ俺やる! いいでしょ?」
リバリ「ああ、いいだろう。」
早輝「…?(何、、何をするというの?)」
牢屋に悠然と近付く子供に、不思議そうにテープを口に貼られた顔を向ける。
すると、子供は恐ろしく素早く化け物の群から離れた一匹を柱の隙間から捕らえる。
早輝(!? こ、、この子…!)
この子供もかなりの手練だと驚いた顔を見せる早輝。
しかし、驚くべきはその次であった。
何と化け物を捕らえた手が光ったと思ったら、捕われた化け物がその手に吸収されてしまったのだ。
早輝「!!!?」
さらに、吸収を果たした子供の体が早輝の目の前で変化する。
早輝「んんっ!?(や、、何なの!?)」
すると子供は、成人男性並みに大きくなり、骨格や顔つきも大人のそれになり、険しい雰囲気を醸し出していた。
それだけでなく、いやらしい雰囲気も持ち合わせていた。
目の前でその変化に仰天していた早輝を見ると、妖しくニヤついて近付く。
女性の本能で危険と察知した早輝は、すぐさま逃げようとする。
早輝「んッ、、むう…!」
しかし、手首を縛られて吊るされているため、とても逃げる事などできない。
そうこうしている内に、元子供は早輝の目の前に来て、早輝を見下ろす。
「俺の名は由。実は年齢はお前より上だったのさ。どうだった? 俺の子供の名演技は。」
そう言って、小柄な少女の顎を摘む。
早輝「んんっ!」
当然嫌がって避ける早輝だが。
パッシーーンッ
早輝「んっ!!」
すぐに由が少女に平手打ちをした。
力強い男の平手打ちの威力は絶大で、早輝は頬が抉れるかと思ったほどだ。
ダメージで早輝は顔を垂らす。
その顎を由が再び摘み上げると、早輝は涙を浮かべていた。
あまりの痛みで自然に出てきた涙だろう。
だが少女の浮かべる涙はそそる光景で、由はもう片手で早輝の殴った頬を優しく撫でる。
嫌悪に身を震わせ、避けたいがまた殴られるのが落ちだ。
目を瞑り震えながら耐える。
さらに調子に乗った由は、ノースリーヴの裾から伸びた早輝の眩しい二の腕と脇に触れた。
プ二プ二と柔らかく弾力性のある、スベスベな肌を充分に満喫し、時折鼻を近づける。
どうやら脇の下の匂いを嗅いでいるようだ。
早輝「んむ…っ!(やめてっ、、そんな恥ずかしい事しないで!)」
いやらし過ぎる行為に、うぶな早輝は顔を真っ赤にして身悶えする。
さらに、もう片手で彼女の首筋からつつーっとゆっくり指を這わす。
早輝「んっ、、む、ぅ…ぐん…っ!」
鎖骨、胸の膨らみ、脇腹、股間、太もも、膝までゆっくりとじっくりと蛇のように這う感触がたまらなく気持ち悪く、涙を浮かべながら嫌悪感いっぱいに呻く。
そして、早輝のシンプルなミニスカートの裾を掴むと、ゆっくりと捲り始めた。
早輝「ん!? んむうぅっ!!」
太ももの付け根まで露わになり、どんどん捲られていく姿に、羞恥心に懸命にイヤイヤをするが、由は手を止めない。
由「白か。」
早輝「むぐぅーっ!!」
パンツの色を言い当てられ、由がパンツを見た事に羞恥と嫌悪感いっぱいに呻く。
ツン、ツン、、
早輝「んっ! んんぅっ…ぅ」
そんな早輝をからかう様に、パンツの恥丘部をつつき、撫でる。
あまりの恥ずかしさに嗚咽を漏らす早輝。
そんな様子を間近で眺める由は、愛撫していた手で少女の細い腰を抱いた。
早輝「んうっ!?」
由は、ゆっくりだが力強い抱擁に困惑する早輝の顎を摘み上げると、
由「チュッ」
早輝「!!!」
少女のテープで貼り付けられ塞がれた唇に、由の唇を押し当てたのだ。
少女のクリンとした、涙に濡れた瞳がまん丸に見開く。
キス…憧れて大切に守ってきた初めての唇を、敵に弄ばれる形で奪われてしまった。
最近同い年の範人が頼りになってかっこよくて、早輝の意識が友達や仲間から男性という形に変わってきていた。
将来キスをする姿を妄想する時、やはり範人を思い浮かべる。
そんな恋に恋するお年頃の女の子のファーストキスを、テープ越しとはいえ奪われてしまったのだ。
うぶな早輝はショックが大きい。
早輝「ぅ…んむう~! むん~んぐぅ~~!」
一瞬の沈黙の後、思いきりもがいて呻きだした。
由「ふはははははっ!」
そんな早輝のうぶな姿が可愛くてたまらず、由は声を上げて高笑いする。
どんなにもがく早輝だが、体を縛る縄は緩む事もなければ、口のダクトテープも剥がれる気配もない。
無意味な抵抗に空しくなってきた早輝は、放出できないショックを、泣く事で吐き出すしかなかった。
早輝「んっ、、む、ふっううぅ…~!」
敵がいる所で我慢しなければいけないと分かっていても、純情な少女にとってこのショックは、とても耐えきれなかった。
リバリ「フフ、おっとそうだ。ゴーオンジャーの誰かが警戒して××に偵察に来るはずだ。あの男を向かわせろ。奴は矢の達人だからな。」
フレグ「もうすでに準備していますよ。」
リバリ「ほう、、さすがだな。」
かなり気になる事を言ったリバリだが、ファーストキスを奪われた純情な少女には、もはや聞こえてなかった。
敵の嘲笑を受けながら、早輝は泣き続ける。
早輝(皆、、早く助けて! お願い…)
その頃、美羽は指定された××にいち早く来ていた。
そこは誰もいない廃工場で、誰もいない。
夕暮れの中、物悲しい雰囲気を漂わせていた。
敵が居ないか、美羽は気配を隠しながら俊敏に移動していた。
その様子は、まるで忍者のようだった。
爆弾で所有物はほとんど壊されたため、スッピンでいつものジャケットにホットパンツの恰好で動いていた。
茶色気味の黒髪も、いつも通りポニーテールにしていた。
しかしいつも通りではない点が一つある。
それは美羽の緊張感だ。
戦闘のプロなため、いつも緊張感を持って任務を遂行してはいるが、今回ばかりはその度合いが半端じゃない。
敵はとても強く周到で、大翔がやられ、早輝も手中に落とされた。
今までにないピンチな状況に、さすがの美羽も緊張を隠せない。
そんな肥大化した緊張感が、敵のチャンスを誘ったのか。
物陰に隠れながら一通り辺りを探り、誰もいないと思った美羽は、夏の暑さにたまらなくなり、ジャケットを脱いで腰に巻いた。
美羽「暑い暑い。。」
薄いタンクトップの格好になった。
そして改めて、××を茂みに隠れながら伺っていると、
プッ チク
ホットパンツのすぐ下の太ももの付け根に、針が刺さった。
美羽「うっ…!(しまった!いつの間に…!)」
ハッとして振り返ると、後ろに黒服の男がいつの間に忍び寄っていた。
黒服「今頃気づいても遅い。」
プッ、ププッ、、
吹き矢を飛ばしてきた。
美羽「くっ!」
慌てて避けようと思ったが、何故か足が重い。
プスッ、プスプスッ
そう思っている内に、彼女のお尻の下部、ホットパンツのすぐ下に針が命中した。
美羽「あ…っ」
針を刺されたお尻と太ももの付け根から痺れが襲い、全身に広がる。
爪楊枝くらいの大きさの針が、お尻や太ももの付け根にいくつも刺さっている。
何とも滑稽な姿で、お尻を狙われた事に恥辱がする。
ビュッ
今度はボウガンを打ち、ホットパンツのベルトを外した。
美羽「な、、何を!?」
黒服「動くな。」
今度は刀を二本、美羽に放った。
それを見た美羽は恐怖に縮こまった。
ザクッ
美羽「…!!」
ハラリッ、、
二本の刀は美羽のホットパンツを真っ二つに裂き、締め付けを失ったホットパンツは、はらりと美羽の硬直した体から脱げ落ちた。
美羽「…(何て、、奴なの…)」
黒服「清純なパンツじゃないか、お嬢さん。」
美羽「はっ、きゃ!」
下半身をパンツ姿にされた美羽は、我に返り恥ずかしがって股間を隠す。
黒服「ククク、、うぶな娘だ。」
プッ、ププッ
美羽「ぐ、あっ…!」
今度は尻たぶに針を刺され、足の力が抜けて膝を落とす。
逃げようとしても、体が痺れて動けないのだ。
黒服「ククク、やはり事前調査に来たな。リバリ様の作戦通り、アジト以外の人気のない場所を指定すれば、必ず警戒して、少人数での偵察に来ると踏んだのさ。」
美羽「ちぃっ…!(なんて事なの、、敵の作戦にまんまと引っ掛かってしまうなんて…)」
黒服「だが女一人とは好都合だ。どうだこの針は? 痺れ薬と媚薬を調合して塗り込んだ特別な針だ。女相手に主に使う。それもお前のような美少女なら大歓迎だ。」
美羽「くっ!(このままじゃ、、そうだ、通信機で助けを。)」
四つん這いの姿勢のまま、腰の通信機に手を伸ばそうと思ったが、
黒服「無駄だ。」
体勢を低くして吹き矢を飛ばす黒服。
ププッ、ププッ
美羽「きゃうっ、、あ!」
四つん這いになった美羽の後ろから狙いを定めた黒服は、彼女の両脇の下と両胸に針を刺した。
腕も痺れてしまい、通信機を手にとっても使用できない。
その隙に黒服は、今度はボウガンの矢で通信機を遠くに弾き飛ばした。
美羽(くっ! 徹底的に間合いの外から仕留めよう、という気ね…。これじゃ反撃も出来ない…、ぐっ!それに…何これ…っ)
その時、体の奥から熱いものがほとばしるのを感じる。
それが彼女の冷静な思考を遮る。
美羽「う、、ううっ…!」
黒服「ククク、効いてきたな媚薬が。」
美羽「!!」
そう、さっき男は、この針は痺れ薬と媚薬を調合したと言った。
お尻や胸など女の急所を狙ったのは、美羽を感じさせて弱らせようとするためだ。
美羽(本当にまずい。。けど、捕まるわけには…。)
捕まった早輝や昏睡している大翔を思い浮かべ、決心する。
すると美羽は、痺れた体でゆっくり黒服の方に振り返り、顔の前で手を合わせた。
黒服「ふん、敵わぬとみて、降参か?」
すると、美羽の眼の色が変わり、
ブバアーーッ!
すると美羽から煙が出て、辺りを包む。
黒服「目暗ましか!」
煙が消えてきた時、そこに美羽の姿は無かった。
黒服「ふん、降参するふりをして逃げたか。小癪な小娘だ。だが痺れた体では遠くへは行けまい。すぐに探し出して追いつめてやるぞ、捕まえるまでな。」
そう言って、移動を始める。
美羽は少し離れた茂みの影に座り込んでいた。
あの時、顔の前で手を合わせたふりをして、腰のジャケットから煙玉とある薬を取り出した。
その薬は、痺れを一時的に抑え付ける薬だ。
おかげで、美羽は何とか動く事ができ、脱出に成功した。
しかし気だるさはやはり残っているため、とても戦える状態ではない。
通信機も無い。
闘う事も仲間に助けを呼ぶ手段も奪われた美羽には、逃げるしかなかった。
しかし、油断したとはいえ、後ろを取られ針を打ちこまれるまで気配に気付かせない程の手練だ。
逃げる事などできるのか?
しかも、この薬は痺れを消すのでなく、一時的に抑えるだけだ。
よって痺れはどこか体に残っており、さらに効き目が切れると元通り痺れる。
弱めの痺れ薬ならその一時で効果が消えるが、あの周到なリベラル派がせっかく用意した薬が、すぐに効き目の切れるチャチな代物とは思えない。
打ちこまれた瞬間分かった、とても強力な物だと。
おそらく薬が切れた途端、痺れが戻るだろう。
そう判断し、針を抜こうと考え込んでいた時。
グ、グイッ
美羽「いっ、、痛い!」
針を抜こうとした瞬間、肌を内側から刺されるような痛みに、思わず手を引いた。
美羽「そうかこの矢、鍵爪のようになっているのね。抜こうとすればさらに傷口を広げてダメージを負わせて…。何て奴なの!」
改めてあの黒服を脅威に感じる。
そんな恐ろしい矢を、敵とはいえ女の子に何本も容赦なく打ちこんでくるのだから。
刺された場所は胸やお尻など肌が柔らかく敏感な部分ばかり。
むやみに引き抜くわけにはいかず、不本意ながらも刺されたままにしておくしか無かった。
犬「ワン、ワン、ワン!」
どこからか聞き覚えのある犬の鳴き声が。
茂みにしっかり身を隠して覗うと、何とキャンピングカーから出た時に出会ったあの人懐っこい犬だった。
あの人懐っこさはすっかり影を潜め、獲物を狙う狼のような獰猛さを感じる。
その犬は、何故か美羽の方に一直線に駆け寄ってくる。
明らかに狙いは美羽だった。
仕方なく美羽は茂みから出て、岩の上に跳ぼうと跳躍した時。
プッ、ププッ
美羽「うっ、あ!」
二の腕と脇腹に針が打ち込まれ、力が抜けてその場に着地する。
犬はどんどん迫ってくる。
と思ったら、急に大人しくなって別方向に走った。
その場に立ち尽くしながら美羽は視線を追うと、そこには吹き矢を構えたあの黒服がいた。
美羽「なぁっ…!?」
犬は尻尾を振って、黒服の下で止まる。
黒服「ククク、良くやった、我がしもべよ。」
美羽「くっ! その犬は、まさか…」
黒服「そうだ、お前が仲間の下を去る時に可愛がった犬だ。わざと犬に人懐っこくするよう命じ、お前が油断して触れるようにし、お前の匂いを覚えさせたのだ。」
それを聞いて、まんまと罠に嵌った事に唇を噛み締める美羽。
美羽(くっ、、なんて事! 敵の作戦にまんまと引っ掛かるなんて。最初から、あたし達の一人が事前調査に行く事も計算づくだったのね。)
年頃の女の子相応に人懐っこい犬が好きな美羽は、充分過ぎるほど犬に匂いを嗅がせてしまった。
犬の嗅覚はとてつもなく、地上最強のハンターにまで狙われてしまった美羽。
あの時は神の手向けと思った犬は、実は悪魔の差し金だった落差も加え、美羽はしょ気てしまいそうになったが。
美羽(ダメよあたし! 皆のためにも、あたしは負けるわけにはいかないの!)
痺れてきた体で黒服に向かい構える。
黒服「クク、まだ闘うというのか? そんなか弱い体で。」
美羽「あたしは、、こんなところで捕まるわけにはいかないの!」
黒服「…面白い。とことん屈服させてやる。」
美羽「嘗めないで!」
ブバアーッ!
再び煙幕を投げ、逃げようとする。
闘えず助けを求める事も出来ない以上、逃げ続けるしかないのだ。
黒服「逃げようとしても無駄だ!」
犬「ワン、ワン、ワン!」
すぐに犬が逃げた方向を知らせる。
美羽「はあ、はあ、はあ、、」
さっきより少し離れた木の枝上に、美羽は潜んでいた。
枝葉が自分を隠してくれたが、逆に自分からも周りが見えにくい。
だがこの程度では、とても犬の嗅覚はごまかせない。
再び黒服に見つかってしまうのも時間の問題だろう。
こうしている間にも、体にいくつも突き刺さった針は、確実に塗り込まれた痺れ薬と媚薬を美羽の体に染み込ませていく。
もうどうしようもないの?と思わず顔を垂れた時。
美羽「なっ!?」
プッ、、
美羽「きゃっ!」
上に跳んで逃げた。
針は美羽のパンツの股間の底部を掠った。
何と木の下にあの黒服がいて、吹き矢を自分めがけていた。
股間を狙っていた事は明確だ。
あと一瞬反応が遅れていたら、確実に股間に針を打ちこまれていただろう。
今でさえ媚薬で体が疼いてしょうがないのに、股間にまで打ちこまれたら一巻の終わりだ。
悶え苦しみ、捕まってしまう哀れな光景を思い浮かべてしまう。
しかしどういう事だろう?
犬の鳴き声は聞こえなかった。
だがそれを考えているどころではない。
黒服は間髪いれずに吹き矢を狙ってきた。
プッ、プッ、、
美羽「くっ!」
何とか紙一重で避け、別の枝に飛び移った。
プッ、ププッ、プッ、プププッ、、
美羽「ぐッ、、はあっ、、あぐッ、、くそっ!」
何本も容赦なく矢が打ち込まれ、その内の二本が彼女の、さっきとは逆の二の腕と脇腹に刺さった。
痛がる暇もなくどんどん矢を打たれ、美羽は林の中を逃げるしかない。
しかし、もはや美羽の動きは完全に敵に追いつかれ、どんなに逃げようとぴったりと距離を保ったまま針を打ちこまれるのだ。
ププッ、プッ、プププッ
美羽「ああっ、、くっ、、っと、や! この、、うあっ、、きゃ!」
だんだん避ける率も低くなり、お臍と胸の谷間と胸倉と背中に、一本ずつ打ち込まれてしまった。
それでもしつこく矢を打ってくる黒服。
一体何本あるのだ。
黒服「ククク、逃げても無駄だ。この包筒に何百本とぎっしり詰め込んであるからな。まだ半分も打っていないぞ。」
美羽「くっ!(冗談じゃないわ! 今の倍以上も体に刺さったら、完全に動けなくなる…)」
プッ、ププッ、、
どうするかと考える間もなく、矢は飛んでくる。
これではもう煙幕を使う余裕も無い。
必死に痺れて官能に燃える体を振りまわし、矢から逃げ続ける。
黒服「クックック、そうだ、逃げないとどんどん刺さるぞ。ほら次だ。」
ププッ、ププププッ
美羽「くあっ、、」
両太ももと胸元に刺さり、尚も矢に狙われ逃げ続ける。
プッ、プププッ
鳩尾と太ももの付け根に刺さった。
明らかに照準を、股間に絞ってきている。
夕暮れの暗い林の中、あんな小さな矢を避けるのはもの凄く困難で、痺れと疲れが蓄積し、避け切る事ができない。
だが逆に、こんな状況で美羽が動き回る中、正確に狙いを定めて矢を打ちこむ黒服の技量に恐れ入る。
女の急所を主に狙われている事に、美羽は恥辱感がする。
プッ、プッ、、
美羽「っ…!」
黒服「ククク、逃げ続けるがいい。お前の体に刺さった矢は決して抜けず、薬を血流に乗せ、体中に巡らせるのだ。お前が動き続ければ、自然その巡りは早くなる。そうやって逃げて、痺れ薬と媚薬を体中に馴染ませるがいい。」
美羽「くっ!(まずい、本当にまずい! どうすれば…ハッ!)」
その時、目の前に折れ掛った大きめの枝が目に入った。
跳びながら美羽は、その枝を思いきり下に蹴り、枝が折れた。
黒服「むうっ…」
折れた枝は、下で追っていた黒服に落ちてきた。
一瞬、黒服の攻撃が止まった。
黒服「小癪な!」
美羽「今だ! はあっ!」
ブバアーッ!
ようやく煙幕を撒き、その場から退散する事ができた。
黒服「小娘め…」
犬「ワン、ワン、ワン!」
すぐに犬が逃げた方向を知らせる。
実は犬が知らせたすぐ後、黒服はその方向の気配を捉え、犬に吠えないよう指示していたのだ。
しかし黒服はすぐに追おうとせず、
黒服「少しきついお仕置きが必要だな。」
そう言って、2種類の縄を取り出し、その片方にドロッとした粘液をたっぷり垂らし、染み込ませた。
美羽「はあ、はあ、はあ、、」
再び離れた木の枝上。
体の痺れと甘い疼きが強くなってきた。
早く逃げないと…その時。
プッ、プッ、、
美羽「ぐあっ!」
お尻の溝に矢が打ち込まれた。
慌てて振り返ると、黒服が静かに構えていた。
慌てて逃げる美羽。だが、
黒服「逃げても無駄だ!」
シュルルルルッ
何と黒服は投げ縄を美羽に向かって放ったのだ。
長い投げ縄の輪は正確に、木の上を跳ぶ美羽に迫り、
ビシイッ!
美羽「きゃああっ!」
美羽の上半身に巻き付いた。
すぐさま黒服は縄尻を引き絞り、投げ縄の輪を締め上げ、美羽を縛り上げた。
木から振り落とされた美羽は、縛られた状態で何とか体勢を整えて地面に着地した。
美羽「くっ…!」
ギリ、、ギリギリィ、、
しかし投げ縄に捕まってしまい、この場から逃げる事ができない。
動こうとも、黒服が縄尻を引っ張り、投げ縄で美羽の体を締め上げてくるのだ。
体力も痺れも、もはや限界に近い。
プッ、プププッ
美羽「あっ、あうああっ!」
そんな美羽に追い打ちを掛けるように、お尻に何本もの矢が全て命中した。
完全に痺れが体を支配し、限界だった。
後ろを振り返ると、体勢を低く構えた黒服が、縄尻を引っ張りながら吹き矢を美羽のお尻に向けていた。
ププッ、プププププッ、プッ、、
さらに容赦なくお尻と太ももの付け根に矢を打ちこみ、動けない美羽に全部命中した、
美羽「きゃああっ、あううあーっ!!」
がくりと項垂れる美羽を縛る投げ縄を引き絞り締めながら、黒服が満足げに言う。
黒服「ククク、捕まえた。どうだ、動けまい?」
美羽「このっ! 嘗めないで!」
痺れて疲れ切った体で最後の力を振り絞り、黒服に向かい走る。
これなら、投げ縄の締め上げの効果も無くなる。だが、
黒服「無駄だ小娘!」
何かを美羽の足もとめがけて投げた。
美羽「(縄と分銅?)くっ!」
紙一重で跳んでかわした。
だが足元でだらんとぶら下がるその縄を警戒しなかった。
黒服「お見事。だが、フンっ!」
ジャンプして分銅付き縄を引っ張る。
グイッ、ギュウウッ!
美羽「あっ、、あああ!!」
何と今投げた分銅付き縄を黒服が引っ張ったと思ったら、それは股間を思いきり引き上げたのだ。
その隙に黒服は間合いの外に離れ、再度投げ縄で美羽の体を締め上げ、さらに分銅付き縄も引っ張って股間を刺激する。
恐る恐る美羽が後ろを振り返ると、さっき外れた分銅は、後ろの高い枝に巻き付いており、黒服の引っ張りで縄が緊張し、美羽の股間を刺激したのだ。
良く見るとこの縄にはいくつもの瘤が等間隔で付けられており、美羽の股間を刺激するためだというのは明らかだった。
美羽「く、くそっ!(なんていやらしい奴なの!)」
黒服「ククク、完全に捕まえた。もうお前は、俺に一方的に嬲られるだけだ。」
美羽「何ですって…う、うああっ!」
黒服の言葉にカチンときて襲いかかろうと思った美羽だったが、
瞬間に黒服は股間の縄を引っ張り擦り動かし、美羽の股間を刺激する。
黒服「ククク、、」
股間を擦り付けるたびに、多くの瘤が美羽の股間を刺激する。
しかも、この縄からは何か液体がほとばしっていた。
美羽「な、、何なの…これ?」
悶えながら懸命に聞く美羽に、
黒服「媚薬をたっぷり染み込ませた縄だ。お前がもがくたびに擦り上げてやる。大人しくしないと、縄の媚薬が股間に染み込むぜ。」
美羽「ぐっ!(こんなに大量の液体が媚薬だなんて、、これほど強く股間に食い込んじゃ、とても逃げられないし、どんどん股間に染み込んじゃう。)」
逃げるしかないと思った美羽だったが、
グイッ、グイッ、グイッ、、
美羽「はああっ、、あうあ!!」
もがいた瞬間、黒服はすぐに2本の縄を引っ張り上げて、美羽を縛り上げるだけでなく股間を刺激して、動きを封じる。
黒服「クク、無駄だ。もがくだけ縄が食い込む。さて…」
美羽「? ハッ、、やめ…」
吹き矢を構えて股間を狙われている事に気付いた美羽は、制止しようと声を出すが、もう遅かった。
プスッ
美羽「あああっ!!」
針は美羽の股間にクリーンヒットし、とてつもない刺激に美羽は仰け反った。
そのまま、力が抜けて倒れてしまった。
全身をビクンビクンと何度か痙攣させると、そのまま動かなくなった。
気を失ったのだろう。
黒服「思ったよりもがいてくれたから、存分に楽しめたぜ。では、針を抜いて連れていくか。」
倒れた美羽に近付いて抱き上げると、全身ピンク色で火照っているのが分かる。
黒服「ククッ、熱いな。大分媚薬が効いてたんだな。」
体中の急所に突き刺さった針を特殊な溶液で抜いて行く。
特に集中的に狙われたお尻には、刺さった針の半数近くが刺さっていた。
黒服「シルクのパンツか。19、20歳くらいの娘が色気づきおって。だがいい尻だ、嬲り甲斐がある。」
シルクのパンツに包まれた桃のような尻を撫でつけながら、針を抜いて行く。
パンツの裾を捲ってお尻を覗くと、集中的に針の媚薬を与えられたために腫れあがっていた。
股間も見るとやはり腫れていて、しかも愛液に濡れ返っていて、パンツの前までかなり濡れていた。
よほど官能に苦しんだのかが分かる。
黒服「ククク、こんな状態で、よくあれだけの抵抗ができたものだ。本当なら官能にのた打ち回るほど苦しい筈なのに…増々気に行ったぜ。」
プルンとした生のお尻をぺチペチと軽く叩くと、満足げにパンツを元通り穿かせる。
そして、美羽に突き刺さった何十もの針を全て抜いた。
針は抜けたが、針に塗り込まれた薬は全て美羽の体に染み込んでおり、体が痺れる上に官能で疼く。
黒服「仕上げが終わった。あとは、基地に運ぶのみよ。しっかり縛り上げとくか。」
倒れた美羽をさらに厳しく縛り上げようと、黒服が縄束を持って起こす。
その時、
美羽「はあっ!」
ドッガーンッ!
黒服「何? ぐああっ!」
気絶したふりをし、最後の力で美羽は腰のジャケットに仕込んだ小型爆弾を黒服に放った。
爆発をもろに食らい、黒服が倒れた。
美羽「はあ、はあ、、。ふーっ、勝った。。」
緊張が抜け、その場にへたり込んだ時。
ニュルニュルニュルッ
美羽「え? きゃあっ!」
何と、5本の触手が美羽に襲いかかったのだ。
散々針を打ち込まれて体が痺れた美羽は、抵抗する間もなく、その触手にグルグル巻きにされて緊縛されてしまった。
美羽「ぐうっ…!! ま、まさか、これって…」
早輝が誘拐された時の事を思い出した。
フレグ「その通り、俺の指だ。」
いつの間に間合いに迫っていたフレグの指に捕まってしまったのだ。
姿を現したフレグは、余裕げに縛り上げた美羽を見下ろしてニヤついていた。
美羽「くそっ…(せっかく死ぬ気であの男を倒したのに、もっと厄介な相手に襲われるなんて…。)」
フレグ「全くあいつめ、こんな娘相手に倒されるとは。まあ良い、おかげでこの娘を楽に捕らえる事ができたしな。」
美羽「こ、このおっ! ああっ…!」
ニュルニュルッ
締め上げる指の力を強めた。
フレグ「それにしても気持ちいい。あの小娘以上に柔らかくていい感触だ。いい女が手に入ったぜ。」
美羽(き、気持ち悪い…)
リアルな指の感触が上半身と太ももを襲い、肉に食い込む苦しみに加え吐き気がしそうだ。
美羽「い、いやだ! あ、あぐああ!!」
女としての生理的嫌悪感いっぱいにもがくが、途端に強く締め上げられ、抵抗を押さえ付けられる。
フレグ「言っとくが抵抗しても無駄だ。お前の力ごときでは、絶対に俺の指からは逃げられん。まあ、もうほとんど動けないみたいだがな。ククク。」
腰に掛けた、武器が入ったジャケットを奪うフレグ。
当然美羽は抵抗するが、、
ニュルニュルニュル
美羽「ああああーっ!!」
疲労と大量の針による体の痺れで、締め上げる指からはほとんど抵抗力を感じない。
全身は大量の媚薬による効果かピンク色に染まり、火照っているのが縛り上げる指に感じる。
黒服も大分美羽を甚振ったのだという事を、フレグは確信し加虐心に燃える。
フレグ「さあ、行くぞ。歩け!」
美羽「うぐっ!」
指を駆使し、締め上げた美羽を無理やり引き起こし、太ももの緊縛を緩めて歩かせた。
仕方なく美羽は、痺れた足で歩き始める。
フレグ「ほう、大人しく従うか。この状況で抵抗しても無駄と分かってるのだな。キャンキャン喚いてた小娘よりは物分かりがいいようだな。賢い娘だ。」
美羽(くそっ、、早輝をどんなに虐めてたの、こいつ!)
痺れた足で何十分か歩くと、林を抜けて道路に出た。
人里離れたこの場所は夜では車通りも少ないが、たまに運送用トラックが走っている。
フレグは美羽の体をしっかり捕まえると、トラックの走りに合わせて荷台に飛び乗った。
美羽「きゃっ!」
荒々しい動きと扱いとは逆に、着地は静かだった。
中型トラックの荷台の中。
外からは見えないとはいえ、運転手と助手席からは気付かれる恐れがある。
見つからないように飛び乗ったのだ。
荷台の隅に美羽を座らせてそばに自分も座ると、すぐに美羽の太ももの緊縛を強めて動けないようにした。
美羽「くっ、、こんな事して、どうするつもりよ…!?」
フレグ「ククク、お前をアジトに運ぶんだよ。幸い乗り物があったから、すぐに着くぜ。大人しく縛られてるんだな。」
美羽「(やっぱり…絶対に阻止しなきゃ)させないわ、絶対に!ん、むぅ…っ!」
大声を出した途端、その口をフレグに塞がれてしまった。
たまらず嫌悪から声を上げようともがいた。
美羽「んん~、、んぅ~っ…」
だがすぐにフレグは耳元で囁き脅す。
フレグ「クク、静かにした方がいいぜ。運転手らに気付かれたら、俺はすぐにそいつを殺すからな。」
美羽「!!?」
驚き、呻き声を慌てて静めてフレグを見た美羽だった。
フレグ「当然だろう? この姿を見て、生きて返すわけにはいかないからな。傍目には、化け物と誘拐される女の子、、ばれたら生きて返す理由など無い。」
美羽「…(何て、卑怯な…)」
納得せざるを得ず、諦めたように力を抜いて大人しくなった美羽に、フレグがゆっくり口から手を離した。
解放されても、美羽は押し黙ったままだった。
その様子に気を良くしたフレグは、何ともう片手で美羽の体を撫で廻し始めた。
美羽「やっ!」
思わず嫌悪の声を上げる美羽だったが。
フレグ「しっ、静かにしないと、、どうなるんだっけ?」
美羽「っ…! う、っああ…!」
押し黙った美羽に、すぐさま愛撫を再開するフレグ。
美羽(ま、、まずい。さっきの男に、大量の針を打ちこまれて、媚薬で体が疼いて、、反応しちゃう!)
フレグ「ククク、どうした? この程度で気持ちよさそうに悶えて、、年端もいかないくせに、淫乱な娘だ。」
美羽「くっ…!(この顔、、針を打ちこまれた事を分かってて…。何ていやらしい男なの! 最低よ! ああ…)」
そんな美羽に構わず、フレグは美羽が声を我慢できるギリギリ限界を見極め、最も苦しい愛撫を展開する。
急所を中心に体中を味わう様に、優しく、時に激しく、緩急を付けてねちっこく美羽の体を味わう。
そんなおぞましい感触に、美羽は嫌でたまらなく、それでも我慢している。
涙が出てくる。
フレグ「クク、お前もうぶだな。」
美羽(助けて、アニ、、走輔…!)
涙を浮かべながら、押し黙って我慢し、心の中で助けを求める美羽だった。
フレグ「クク、いいぞ、最高の体だ! トラックに乗っている間存分に嬲って、抵抗力を根こそぎ絞り取ってやるからな。」
美羽「い、、いや…!」
身動きが出来ず大声を出せない美羽に、悪魔の手が迫る。
トラックは高速で、不幸にも●●洞窟方面に走る。
リバリ「数年前、ガイアークは数ある地球外生命体の中で、能力の高い種族を発見した。それが後ろの魔物どもだ。」
早輝「…」
縛られて猿轡をされた早輝は、ウンともスンとも言わず、黙って聞いていた。
リバリ「我々は発明で、この魔物どもの能力と同化を図る事を可能にした。フレグがその第一号なのだ。」
早輝「!!」
リバリ「奴は元々リベラル派の幹部で、錬金術の使い手、特に金属を伸ばして戦う戦法の戦士だ。そこで、触手を持つ魔物と同化して、あのような能力者へと進化した。お前もその能力は、充分過ぎるほど味わっているよなあ。」
早輝「っ…!!」
少女の頬を突いて馬鹿にするように言ってくる。
充分過ぎるなんて物じゃない。
男の人特有のごつくて温かい指の感触が肌に食い込み締め上げる感触、、思い出すだけで吐き気がしそうだ。
それに締め付ける力は骨が折れるんじゃないかと思うくらい強く、それを考えると恐ろしい。
二度と味わいたくない、トラウマものの嫌な経験だ。
リバリ「私とさっきお前のボーイフレンドを撃った黒服の男を含め、幹部15人はさらなる魔物の吸収が必要だ。だが、今の魔物の力では足りないのだ。」
早輝(範人…)
誘拐される時、必死に自分を助けようと追いかけてくれた範人が、ボウガンでバイクを撃たれた事を思い出している。
大丈夫だとは思うが、大怪我していないか、心配でならない。
その時、複数の足音が聞こえた。
思わず早輝は顔を向けると、驚いた。
早輝「んむぅ~っ!?」
美羽「早輝っ! 早輝なのね!? ああっ…!」
何とそこには、フレグの指に緊縛されアイマスクをされて連行された美羽の姿があった。
衣服は薄いタンクトップとパンツだけで、パンツの股間はびしょ濡れだった。
早輝に気付いて声を上げた美羽を、フレグは容赦なく締め上げて押さえ付け、連行する。
美羽「く、、離して! 早輝、どこ? 大丈夫?」
早輝「むぐ~…っ!」
仲間で仲良しの美羽が自分と同様に繋がれてしまう事に、早輝はくぐもった声でイヤイヤしたが、無駄だった。
目隠しを外されないまま、早輝と同様に緊縛されようとしている。
早輝以上に嬲って弱らせて連行したとはいえ、戦闘力が高く経験も豊富な美羽への警戒を怠らなかった。
結局目隠しをしたまま、美羽を早輝同様に縛り上げてしまった。
頭の後ろに両手を組ませて縛って、早輝の隣に吊った。
やっと、目隠しが外された。
早輝「んんぐ…!」
すぐに早輝は声を上げ、美羽は早輝に気付き見た。
自分と同様に拘束を受け、しかもテープで猿轡まで…。
よほど怖い目に遭ったのだろう、目からは涙が溢れていた。
年上のお姉さんみたいな存在の美羽が来て緊張が緩んだのか、さらに涙を溢れさせて泣いて呻く早輝。
泣きつこうと思っても、両手をロープで繋がれているため、もう少しで触れる事ができない。
それでも早輝の目は、美羽を求める。
何とか美羽は年下の妹的存在の早輝をなだめようとする。
美羽「大丈夫、、大丈夫よ早輝。もう怖くないから…」
フレグ「はははっ! 何が大丈夫なんだよ? 無様に捕まってるくせに。見てみろよ、自分らの情けない姿を、ケケケ」
美羽「くっ! …え? いやっ、何よこれ!?」
アイマスクで気付かなかったが、後ろの気配を感じて振り返ると、魔物にようやく気付いた。
そのおぞましい光景にさすがの美羽も恐怖を隠せなかった。
美羽「な、、何なのこいつら…んむっ…!」
その隙に、由がダクトテープを素早く美羽の口に貼り付けた。
美羽「んぐぅ~っ!」
しかしリバリは、何事も無かったかのように話を再開する。
リバリ「そう、せっかく苦労して発見した地球外生命体のこの魔物も、純粋な能力値だけではとても地球を征服するには足りない。そこで考えたのが、装置による能力増幅と、力を押さえ付ける結界だ。」
早輝(これが…)
後ろの牢屋のそばの、巨大装置を振り返る早輝と美羽。
装置の周りにも強力な結界が貼られ、どれだけ大事か窺い知れる。
さらに牢屋を見ると、魔物の腕はもう牢屋から腕の半分を出せるほどになっていた。
力が増幅してる事を実感すると共に、その腕が早輝達に迫っている事にゾクっとした。
リバリ「だが、如何に装置でも、我々の技術だけでは魔物の力を増幅するには限界があった。しかし、新たな方法を偶然見つけたのだ。」
早輝・美羽「?」
分からないという様に首をかしげる早輝と美羽に、リバリは顔を向ける。
リバリ「人間を生贄、つまり餌にする事だ。」
早輝・美羽「!?」
リバリ「特に、お前らのような若い娘をな。」
早輝も美羽も、その言葉に震え上がってしまった。
てっきり、ゴーオンジャーへの人質のためだけに捕らえられたのと思っていたが、魔物に食わせるのが本当の目的なのだ。
魔物に自分達を与えて食わせ、能力を格段に上げた魔物をこいつらが吸収し、急激な進化を果たす。
敵のために、正に生贄にされてしまうのだ。
恐怖を通り越して絶望すら感じるこの状況に、特に早輝は怖がり必死にイヤイヤをしてもがく。
早輝「んんぅーーっ!!(いやあっ! そんなのいやあ!!)」
美羽「んっ、、んう!(お、落ち着いて、早輝。)」
本当は美羽も同じく取り乱す程怖いが、年下の早輝がここまであからさまに取り乱してしまい、「自分がしっかりして守らなきゃ」、という気持ちが生まれて落ち着く。
リバリ「フフフ、あと3時間と言ったところか。私はしばらく休んでいる。フレグ、由、しっかり見張ってろよ。」
縛られた少女達と見張りが残る。
繋がれて猿轡をされた少女達は、お互いに触れる事も話しかける事も出来ず、大人しくしているしかなかった。
早輝「グスッ、、スン、、んん…」
泣きべそをかく早輝を元気付けようと、美羽は何とかくぐもった声で呼びかけて慰める。
美羽「んんっ、、むぅん…!(元気出して、早輝!)」
最初は力無く美羽を見ていた早輝も、粘り強い美羽のくぐもった励ましに、「自分もしっかりしなきゃ」と気を強く持つ。
そんな様子に美羽はホッとする。
しかしどうやって脱出するか?
体の自由はおろか喋る自由まで奪われた少女達には逃げる術はない。
早輝「むう…」
再び不安の色を深める早輝。
だが美羽は、もう脱出の手を考えていた。
体の痺れはほぼ消えていた美羽は、唯一自由な足で素早く高く蹴り上げた。
その鍛えられた蹴りの威力で、早輝の腕を吊るロープを切断したのだ。
早輝「んんっ!」
ロープの吊り下げから解放された早輝は、吊りあげるロープの緊張が急に無くなったために思わずその場に膝を落とした。
その様子を見ていた見張りは、
フレグ「しまった、逃がすな!」
由「大人しくしろ、小娘!」
早輝「んん~!(いやっ)」
自分に迫る由に、思わず避けて逃げる。
由「まてこのっ、、うわ!」
さらに追おうとした由だったが、そばで繋がれていた美羽が再度蹴りを放ち、由を倒した。
早輝「むぐ~っ!(美羽!)」
美羽「んん、、むふうっ!(逃げて早輝! 早く!)」
首のジェスチャで逃げるよう指示した美羽を心配しながら、美羽の行為を無駄にできまいと、早輝は美羽に背を向けて逃げた。
フレグ「待て小娘!」
すぐさまフレグが追いかける。
二人とも部屋から出ていった。
美羽(早輝、、お願い、どうか逃げ切って。あなただけでも助かって!)
由「いてて、、やってくれたな、おい。」
美羽「…んっ! んぐっ!」
素早く美羽の首筋に手刀を浴びせ、さらに鳩尾に当て身を喰らわせた。
美羽はすぐにガックリと項垂れ、気を失った。
由「手こずらせやがって、、次はあの小娘か。奴の力が必要だな。」
その頃、早輝はこの迷路のような複雑で広大な基地を逃げ回っていた。
フレグはすぐ後ろを追っていた。
女の子の早輝の足ではとてもフレグを振り切れるわけはなく、さらに両手を縛られた状態ではバランスを取りにくい。
余裕綽々とフレグは追いかけてくる。
フレグ「無駄だぜお嬢ちゃん、この基地は地下迷宮で、中を把握してる俺たち以外は、絶対に外に脱出などできん。そもそも、お前連行された時目隠しされててどこをどう行ったか全然分からないだろう。どうやって逃げるというんだ?」
追いかけながら嫌味たらしく早輝に言い、早輝の気力を奪おうとする。
それでも早輝は、無様に捕まるよりはマシと、必死に逃げる事をやめなかった。
フレグ「馬鹿な娘だ。それっ!」
ニュルニュルニュルッ!
早輝「んんんっ!!」
あのおぞましい触手指が襲いかかり、早輝はなりふり構わず全力で逃げる。
全速で走っても、触手指はピタリとすぐ後ろを追いかけ、振り切る事ができない。
口の猿轡を剥がす余裕も無かった。
鼻だけの呼吸は苦しく、体力の消耗を早める。
フレグは、ジワジワと早輝を追い詰めようとしていた。
それでも早輝は、息絶え絶えになりながらも全力で逃げ続けた。
散々触手指に痛めつけられ弄ばれ、恐ろしさを正に身に染みる程分かっている早輝は、必死に触手指から逃げ続ける。
しかし、フレグには油断があった。
指を伸ばしているため、自身が走る事は少し怠り、フレグ自身と早輝とは距離ができていた。
相変わらず指に追われ続けている早輝は、その事に気付き、知恵を巡らす。
早輝(そ、そうだ!)
早輝は、複雑な道をなるべくジグザグに走り、フレグを撒こうとした。
すぐにその事に気付かず嬲る事ばかり考えていたフレグは、早輝の作戦に嵌ってしまう。
気付いた頃にはもう遅かった。
フレグ「ま、、まずい! しまった!」
そして、とうとう早輝を見失ってしまった。
フレグ「ちっ、小癪な小娘だ! まあいい。ここは決して脱出できない大迷宮だ。絶対に捕まえてやるぜ。」
「おい。」
フレグ「ああ? 何だ、お前か。」
早輝「ふうっ、、ふうっ、、ん、ふうっ、、」
ようやくフレグを撒いた早輝は、鼻だけの呼吸で息が絶え絶えだった。
何とか強力なダクトテープを縛られた手で剥がした。
ピリイ…ッ
強力な粘着力のテープが、剥がれる時に唇や口もとの肌を強く引っ張って痛い。
早輝「う…、はあっ、、はあっ、、」
口の自由を取り戻し、敵の気配がない事を確認した早輝は、その場にへたり込んだ。
早輝「ふう、、、疲れた…。」
敵が近づいてくるまでここで休もうと思っていたが。
早輝「ハッ、、」
すぐに気配を感じた。
人の気配ではない、だが凄いスピードで近付いてくる。
何かと思って構えた早輝だった。
するとそれは、犬だった。
犬「ワン、ワン、ワン!」
早輝「きゃっ! え、、ワンちゃん?」
あっけに取られた早輝。
犬は早輝の前で止まると、やかましく吠えだした。
獰猛な様子に少し怯む早輝。
すると、何か怪しい気配を感じた。
早輝「ま、、まさか…しまった!」
気付いた頃にはもう遅かった。
ビシイッ!
早輝「きゃあっ!」
少女のすぐ足もとで、何かが叩きつけられた音がして少女は怯んだ。
由「逃げても無駄だって、お嬢ちゃん。」
目の前に、由が立っていた。
手には鞭のようにしなやかだが竹刀のように堅そうな棒を持っていた。
早輝「ああ、そんな…」
由「フフ、すっかり怯えちまって、可愛いな。」
そうあからさまに馬鹿にすると、早輝は怖いながらも気丈に反抗する。
早輝「ば、、バカにしないで! 犬を使って見つけ出した事に、ちょっとビックリしただけなんだから!」
由「ほう、気付いたか。犬を使った目的に。お利口さんだ。」
早輝「くっ…」
やはり馬鹿にする物言いに、早輝は悔しげに唸るが、それどころではない絶体絶命のこの状況に、またも怯え始める。
由「さて、戯れはお終いだ。大人しく捕まってもらうぜ。」
良く見ると、由はもう片手にロープの束を握っていた。
早輝「!!」
あれで縛って連行する気なんだ、、とリアルに怯える早輝の足もとに再び由が棒を叩き付けた。
ビシイッ!
早輝「ひやっ! …い、いや、、いやよ!」
怯んで胸を庇いながらも早輝は、美羽のために抵抗を続ける事を誓う。
由「そうか、なら無理やり捕まえるとしよう。これでな。」
ビシイッ!
早輝「ひっ…!(あの固い鞭で、あたしを痛めつける気なの…? 怖い…けど、絶対に諦めちゃダメ!)」
気を引き締め決心した早輝は、由に背を向けて逃亡する。
由「さあ、行くぞ!」
ビシイッ!
鞭を床に叩きつけながら早輝を追う由。
しかも、早輝の足もとを狙ってくるため、早輝に常に全力で走る事を強要した。
手首を縛られているためバランスがとれず、走りにくい。
さっき全速で走りまくって息も絶え絶えだった早輝は、まだその疲労も抜けておらず、すぐに息が上がる。
だがそれでも、由は鞭を早輝の体めがけて振った。
ビシイッ!
早輝「きゃっ!!」
その鞭は早輝の脇腹に当たると、鞭のその弾力で曲がり、そのまま早輝の乳房を打ったのだ。
薄いノースリーブとブラ越しでは、乳房に生で痛みが走る。
痛がる早輝に、すぐに由は鞭を振る。
早輝「いやっ!」
すぐさま足を振って紙一重で避けた早輝。
再び由が鞭を振ってきて、早輝は痛みを堪えて逃げるしかなかった。
由「ほらもっと逃げろお!」
ビシイッ! ビシイッ!
再び足もとの床に鞭を打って早輝を全速力で走らせる由。
だが早輝の体力が持つわけがなく、すぐにスピードが落ちる。
すると、由はまたも鞭で早輝の体を狙う。
早輝「あああっ!!」
今度はお尻を鞭で打たれてしまった。
お尻に当たる瞬間、鞭は弾力で曲がり、広範囲のお尻を打ちつける。
軽やかなミニスカートとパンツ越しでは何のガードにもならず、お尻に激痛が走る。
お尻を押さえてうずくまろうとすると、すぐさま由が鞭を振り、やはり早輝は痛みを堪えて再び全速で逃げなければならなかった。
それが由の拷問だった。
疲れさせて痛めつけ怖がらせ、、そうやって幼さの抜けない早輝の体も心も弱らせていった。
少しでも早輝の動きが鈍くなると、鞭を少女の体めがけてふるう。
今度は太ももにヒットした。
早輝「いだいっ!!」
痛みのあまり、早輝は倒れてしまった。
早輝「うあっ!!」
すぐさまもう片方の太ももも鞭で打たれ、早輝は痛みにうずくまる。
そして再度由が鞭をふり落した。
早輝「くっ!」
今度は早輝が素早く体を転がして避け、そのままの勢いで立ち上がり、由に蹴りをしようとした。
だがその瞬間、由は鞭を早輝の顔めがけて振ってきた。
早輝「やあっ!」
たまらず早輝が怯んだ隙に、由は距離を取って、再び鞭を振って早輝に襲いかかる。
早輝は再び全力で逃げる事を強要された。
早輝「はあっ、はあっ、、ぐ…はあっ、はあっ、、」
自分の体力の許容量を超えた運動を強要され、もう呼吸困難にまでなっていた。
由「ほらどうした? 足が止まってきてるぞ。もっと必死に走れえ!」
そんな早輝に鞭でお尻を打ちながら、リアルな痛みを与え、疲れ切った早輝をさらに走らせた。
どんなに距離を取ろうとも、由はピッタリと距離を詰めたまま追ってくる。
さらにあの犬も同様に走り、例え撒いたとしても匂いですぐに見つかってしまう。
早輝「くわあっ!」
今度は脇腹から鳩尾を打たれ、痛がりながらも走りを再開する。
早輝「ひああっ!」
さらに脇腹から乳房を打たれ、恥辱のあまり泣きながら走る早輝だった。
そんな健気な姿が由の加虐心をさらに高め、鞭で早輝の柔らかい肉を打って甚振る。
脇腹、胸、腹、二の腕、お尻、太もも、、
もはや打たれっぱなしになってきた早輝は、もはやどこをどう逃げてるかも分からず、ただ鞭から必死に逃げ続ける。
由「そろそろ止めを刺すか。」
意味深な事を言い、怯える早輝は、最後の気力を振り絞って走る。
だがスピードは最初より確実に落ちていて、やはり由は後ろをピッタリと追う。
由「覚悟しろよ小娘、、それっ!」
ビシイッ!
早輝「あ…っ…っ!!!」
あまりの痛みに悲鳴も上がらなかった。
そのまま早輝はその場に倒れた。
由は後ろから早輝の太ももの間を鞭で振り上げて打ったのだ。
よって鞭は早輝のお尻の下部の溝を打ったのだが、しなやかに曲がる鞭はそれだけでなく早輝の陰所をも打ちつけたのだ。
あまりにしなやかで長いために、早輝のお尻の下部の溝から股間の陰唇、そして陰核まで打たれてしまった。
とてつもない激痛に目の前に星が舞い、早輝は倒れてうずくまる。
あまりのダメージで、早輝はその場でしばらく動けなかった。
そんな早輝に、由はゆっくりと鞭を振り上げ、
由「さあ、捕まえた。覚悟しな。それ!」
早輝「はあっ!」
何とか床を素早く転がり避けた早輝は、体力の限界を超えてもう逃げられない事を悟り、最後の気力で由に攻撃を仕掛けた。
だがやはり、由は早輝の顔面めがけて鞭を振った。
早輝「いやっ!」
顔に鞭を振られると、どうしようもなく怯んでしまう早輝。
その隙に間合いを取った由は、再び鞭を振って早輝に襲いかかる。
早輝「っ…!!(もういや! それに、、もうダメ…)」
自分は助からない事を悟りながらも、それでも諦めきれず走る早輝。
十字路を右に曲がった早輝。
すると十字路の左、つまり早輝の後ろから触手が襲いかかった。
逃げる事だけに必死な早輝は、気付く事無くいきなり触手に捕まってしまった。
早輝「やっ、、きゃあ!!」
見覚えが、、肌を締める感触の覚えが、、早輝は怯えが大きくなる。
フレグ「ようやく捕まえたぜえ、お嬢ちゃん。」
早輝「あ、、ああ、そんな。ど、どうして!?」
もはや呂律が回らない程疲れ切り怯えてしまった早輝を可愛らしく思いながら、
フレグ「ケケケ、ここはさっきの中心地と近いんだぜ。」
早輝「…え?」
あっけに取られた早輝。
何を言ってるのだろうと、上半身を雁字搦めに厳しく縛られたまま、目を丸くする。
ビシイッ!
早輝「ひやっ!」
床に鞭を打ちつけた由は話す。
由「案内してやるよ、実は追いかけながらずっと誘導してたんだ。」
早輝「!! いづっ!」
フレグの触手指が早輝を引っ張り、無理やり連行する。
早輝はもはや抵抗する気力も無かった。
すると、本当にすぐに、中心地の部屋に戻ってきた。
中では、意識を取り戻した美羽が、やはり魔物の牢屋の目の前で縛り付けられていた。
美羽「んんんっ!?(早輝!?)」
リバリ「やあ、お帰り。」
早輝「そ、、そんな…」
そのままペタンと腰が抜けてへたり込んだ早輝。
必死の逃亡も、美羽の体を張った守りも、全て無駄に帰してしまった。
自己嫌悪と絶望に、早輝はへたり込んで項垂れる。
そんな早輝の後ろにしゃがんだ由は、早輝の華奢な両肩に手を置き、耳元で囁く。
由「無駄な抵抗をして、手こずらせやがったな。」
早輝「…」
由「お仕置きは、覚悟してるだろうな。」
早輝「…うっ!」
手を置いた華奢な両肩を、その手で強く握る。
かなり怒っている事が分かり、これからの拷問に身が竦む。
早輝「あ、、ああ、いや、助けて…」
フレグが素早く触手指をほどくと、ついでに鋭い爪で早輝の両手首を縛っていたロープを切断した。
早輝「ぃやっ!」
そして早輝が逃げる間もなく由が早輝をうつ伏せに押し倒し、後ろ手に捻り上げた。
早輝「い、いたいっ! 離して…っ!」
今までの甚振りですっかり弱ってしまった早輝の抵抗を由は易々と抑え、フレグからワイヤーロープを受け取ると、素早く早輝の両手首を高手小手に捻って縛り上げた。
早輝「いだいっ、、やめ、て!」
美羽「んん~っ!」
敵にいいように甚振られて縛られていく早輝が惨めでたまらなく、美羽は止めさせようと無駄な呻き声を出す。
フレグ「クク、いい呻き声だ。せいぜい、可愛い妹分が無残に縛り上げられていく様を見ているんだな。」
由は手首を縛り上げた縄で、少女の膨らみかけの胸の上下に巻き付け絞った。
早輝「やあっ、、助けて、美羽!」
美羽「むう~っ!!」
とうとう縛られた美羽にまで助けを求める早輝が可哀想で見ていられない。
美羽は自分の非力さを呪った。
由は胸を絞った後、腰にも縄を巻き、脇にも縄を掛けて補強した。
さらに、その縄を肩に上げて首に巻き、再びもう片方の脇を補強して肩に上げて首に巻いた。
早輝「やだっ、、何をするの!? あ、きゃあ!」
由「あがくんじゃねえよ!」
何と体を引き起こされたと思ったら、足を曲げて胡坐の姿勢を強いたのだ。
嫌がっても男の力は容赦なくか弱い少女を胡坐姿勢にし、そのまま首に掛った縄を下ろし、胡坐で組んだ両足首を縛り上げてしまった。
悔しげに成り行きを見守っていた美羽は、思わず目を逸らしてしまった。
由は、早輝を胡坐姿勢で、さらに猫背の姿勢を強いた惨めな恰好で縛って固定してしまった。
この体勢で雁字搦めに縛られてしまったため、この姿勢を止める事ができない。
ミニスカートで胡坐をかいているため、ミニスカートは捲れ中のパンツが正面から丸見えだった。
由は美羽に見せつけるように縛ったため、早輝のパンツが美羽には丸見えだった。
早輝「あ、ああ、、いやあ。見ないでえ。」
すっかり弱々しい乙女になった早輝は、顔を真っ赤にして伏せる。
年頃の女の子には恥ずかしくてたまらない胡坐姿勢での緊縛。
もはや拷問と言えるものであった。
フレグ「ククク、いい格好だ。なあお嬢ちゃん。」
早輝「…ゆ、許さないんだからあ! うう、グスッ…」
由「おっ」
意外にも、落ち込んだと思った早輝は、恥辱のあまり子供のように駄々をこねて反抗し、逆に元気を取り戻したしまった。
さすがに敵もあっけに取られた。
早輝「あたしの仲間は、皆頼りになるんだから! あんた達みたいに、女の子相手に卑怯な事しかできない奴なんか、すぐにやっつけてくれるわ!」
その中で、一人冷静なリバリは、静かに命じる。
リバリ「騒がしいな。フレグ、黙らせろ。」
フレグ「あ、、はい。」
するとフレグは、ゆっくりと早輝の後ろに立つ。
早輝「な、、何よ。きゃあっ!」
不安げな早輝の背に、フレグは蹴りを浴びせて早輝をその場に転ばせた。
美羽「むふうっ! ふぐ~!(早輝! ちょっと、やめて!)」
くぐもった声で講義する美羽を無視し、フレグは布を取り出して早輝の小さい口の中に無理やりねじ込んだ。
早輝「ふがっ、、う、、ぅぐうっ!(いやっ、、やめてよ!)」
フレグ「ほら大人しく咥えるんだ!」
無理やり少女の口の中に布を押し込んだフレグは、今度は手拭いを取り出してクルクルと捻ると、それを早輝の口に噛ませた。
早輝「ぐうっ!?」
そのままの勢いで早輝の顔を引き上げて手拭いを絞り、そのまま後頭部で括りつけた。
とうとう猿轡をされてしまった。
しかもここまで厳重に施されては、惨めな呻き声しか出せない。
さらにフレグは新たなロープを取り出すと、途中にいくつか瘤を作る。
何だろうと首を傾げている早輝に迫ると、怯える早輝に股縄を施した。
早輝「むうっ!!!」
女の子の一番大事な部分の股間を無遠慮にいじられ、しかも縄で縛られる。
うぶな早輝には耐えようがない衝撃で、悲鳴を上げる。
しかしフレグは構わず、少女の柔らかい股間に食い込ませるように、パンツ越しにきつく股縄で縛った。
早輝「ふ、、ぐ…っ!(い、、いやぁ、、こんなの…)」
瘤がちょうど少女の陰唇と陰核と菊座に当たる様になっており、股縄を食い込む様にきつく施したために、完全に瘤はパンツに埋もれてしまっていた。
そして、股縄の縄尻の両端を手首のロープと足首のロープに繋いだ。
これで身動きを少しするだけで、股縄と瘤による刺激が純情な少女を苦しませる。
早輝「むぅ…(こんなの、、ないよ…)ん、んひゅっ!?」
すっかりショックの早輝を、フレグがひょいと持ち上げた。
そして元通り美羽の隣の、魔物の牢屋の目の前で背を向けるように座らされた早輝。
さっきより確実に魔物の腕は突き出ており、さらに明らかに捕虜の早輝と美羽に、腕を伸ばしていた。
「肉だ肉う~っ!」
「何年かぶりの人間の肉だあっ!」
「しかも若い女の肉だっ!」
「いい匂いだ、美味そうだぜ!」
魔物たちの言葉に、二人とも完全に竦み上がってしまう。
リバリ「この魔物にさっき麻薬を大量に投与した。さらに断食しているから、理性を完全に失って君らを食おうと襲いかかろうとしているな。あと、30分…」
早輝・美羽「!!!」
もうそれだけしか結界が破れる時間が残っていなかったのだ。
さらに妖気を増した魔物は、完全に腕を目一杯伸ばして目の前の女二人に襲いかかる。
「美味そうな娘だ!」
「柔らかそうな肉だ、食わせろお!」
早輝「んっ、、むぐっ! むうっ!」
美羽「ふっ、、むふっ、、んんっ!」
緊縛が尚厳重で今の状況に完全に怯えてしまっている早輝の方が、魔物の腕に捕まってしまいそうだった。
美羽もそれに気付き、何とか冷静になる様に言いたいが、猿轡でそれも適わない。
口に貼り付いたテープは、全く剥がれる気配が無かった。
早輝「んむうぅ~っ!!」
そうしている間に、とうとう早輝が魔物の腕に捕まってしまった。
魔物の生々しい感触の腕に強い力で捕まり、恐怖が膨れ上がって美羽に救いの目を向けて泣いた。
美羽「んんーっ!(早輝!)」
魔物は少女の華奢な首を絞め、ズリズリと牢屋まで引きずる。
他の魔物も、早輝の体を捕まえる。
リバリ「もう少ししたら、ゆっくり食わせてやる。それまでは大人しくしてろ。」
何やら構えを取って結界に腕を伸ばしたリバリ。
すると、バチバチッと結界からスパークが生じ、魔物の突き出た腕を焼いた。
たまらず魔物たちは腕を引っ込め、早輝は解放された。
早輝「ふうっ、ふーっ、、」
恐怖が収まらない、、大きな震えるため息をつく早輝。
よほど怖かったのだろう、まだ嗚咽が止まらなかった。
美羽はそんな早輝を守れない自分が非力で惨めだった。
由はそんな美羽の、タンクトップで剥き出しの二の腕と脇を撫でて摘みながら、
由「お前もいい女だな。この小娘みたく、甚振ってやろうか。」
そう言われると美羽は気丈に睨みつける。
由「へえ、小娘ちゃんよりは気が強いんだな。」
本格的に由が愛撫を始めようとし、美羽が覚悟して目を瞑った時。
リバリ「やめろ、由。」
美羽「!?」
由「な、何故ですか?」
予想外の命令でお預けを喰らった由は、慌てて聞く。
やはり冷静なリバリは。
リバリ「ゴーオンジャーらが来た。あと5分くらいでここに到着する。」
少女達は驚いた。
あと5分という遠い気配まで正確に感じ取れるというのだ。
ガイアークを二分するリベラル派の最高司令官、リバリ。
この男の計り知れない圧倒的なオーラに、少女達は竦み上がるしかなかった。
だが、早輝には他にも不安、いや恥ずかしさがあった。
胡坐姿勢のせいで股を大ぴらに広げ、捲れ上がったミニスカートからパンツが丸見えになっているのだ。
早輝達はこの部屋の入口に向かって厳重に縛り付けられているため、この恥ずかしい格好を隠す事ができない。
そして、ついに扉が開き、仲間が到着した。
美羽「むぐーーぅ!」
早輝「んぅーーーっ!!」
美羽の助けを求める希望の呻き声と、早輝の恥辱に慄く絶望の呻き声が同時に発せられる。
仲間、特に範人は、早輝の哀れに縛られた姿を見て、唖然とした。
範人「早輝…、なん、、何て、、酷い事を…っ!」
年頃の女の子には恥ずかし過ぎてたまらないに決まっている、パンツ丸見えの猫背・胡坐座りでの緊縛。
膨らみかけの胸は無惨に絞られ、股縄まできつく施されている。
あれではあの窮屈な体勢のまま身動き一つ取れない。
仲間の中では比較的早輝と仲のいい範人は、早輝がどんな女の子か良く理解している。
ちょっと我儘だが、天真爛漫で、健気で、優しくて、素直で、純情で、、
とてもこんな恥辱の拷問に耐えれるような女の子ではない。
今、早輝がどんな恥ずかしい心境かを考えると、とても正視し難い。
早輝もそんな範人たちの驚きを見て、尚恥辱感が増していく。
大翔も無惨に捕らわれた可愛い妹の姿に、美羽もそんな兄の表情に、複雑な心境であった。
果たして、捕われた早輝と美羽の運命は? そして助けに来たゴーオンジャー達に勝機はあるのか?
牢屋の魔物が、今解き放たれようとしていた…
《終》